Ai

パワー・オブ・ザ・ドッグのAiのネタバレレビュー・内容・結末

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

(登場人物の名前うろ覚えなので間違ってたらすみません…)

めちゃくちゃ「今」の映画だったな〜!
toxic masculinityの話なんだけども、フィルが亡くなったときはとても悲しい気持ちになった…。わかりやすいBGM使わないのに、最後の最後だけめでたしめでたしみたいな音楽になるの酷すぎねぇか。
開始時とは登場人物に抱く印象が真逆になるのが面白い。フィルは悪いし(そうなる事情があるとは言え)、フィル以外は悪くないので(いや、ピーターはアレか…)、そういう印象に最終的になってしまう自分が内面化してる「何か」も含めて。

フィルがああなった理由が、抑圧よりも憧れっぽいところが新しいなと思った。
もちろん、愛したのが同性ゆえに感じた葛藤や抑圧も理由の一つではあるだろうけどそれにしては水辺のシーンの光が美しすぎる。
ビリーとの関係も健全(healthy)だったようなのも救い…成人してから始まった関係の可能性が高そうなので。

色々書いたけど、丁寧にtoxic masculinityを葬送している映画だと思った。古くてダサいものとして切り捨てるのは簡単だけど、そうはしていない。でも葬り去ってはいる。
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