心も身体も本当に痛む
すごい撮影
性を自由恋愛の皮にくるむことで、人権をもった個人の幸福という観点で言えば、改善した部分は計り知れない
ただ、より複雑な孤独へと女性を追い込む部分も大きい
世間(学友)に流れ、皆を踊らせているイメージと、
当事者が直面する実情、痛みがあまりに乖離していて
結果、傷つくのは連綿と絶対的に女性で
アンヌを「不運な人」にするか「殺人者」にするか決めるのは男性で
*"夫人"はあくまでアンヌと自分に集中する
(もちろん胎児は尊い生命体であり、故意に消滅させて良いかという論点はあるけど、妊娠の意思が無い20歳頃の段階で十全に想像力を働かせられる人がどれだけいるだろう?)
表面上平和に歩んでいけるケースでも
女性は必ず身体的に傷ついているという事実、
社会的に何かを諦めているという事実
根本的な不公平、非対称
に対する想像力の至らなさが大事件
劇中から60年も経ったはずの今の社会を見渡して
社会はまだまだ、女性に対して「意志を持った一個人」だと認め切ったことになってない、ということを認識すべき
それを男性が認識できない根底には何があるか
私はどう行動したら良いか…
と、思わず書かされてしまう映画