このレビューはネタバレを含みます
中絶が違法だった1960年代のフランス。予期せぬ妊娠が発覚したアンヌは学位のために出産するのを拒んでいく。
女性に選択肢がなかった時代。子どもを産みたくないという選択も尊重されるべきだし、一方で中絶にはリスクも倫理的な問題もある。
妊娠中だからリスクはないと言い寄ってくる男も最悪だし、火で炙った棒で掻き出すシーンは見ててかなりしんどかった。
中絶処置をしてくれる医師を仲介してもらうアンヌ。中絶に必要な費用は400フラン。本を売って費用を捻出する。治療は一度失敗。これ以上は自己責任というところまでいき、トイレで産み落としたシーン壮絶すぎた。「流産」とカルテには書かれ、無事アンヌの望む通りとはなったものの、ここまで辛いものだと怖すぎる。