ちゃい

土を喰らう十二ヵ月のちゃいのレビュー・感想・評価

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)
3.0
動いて、お腹がすいて、食べる。とてもシンプルなこと。そのうちのできる限りを自分で出来たら、と私は思う。

内容も、主演のお二人も好きなのだけど、もう少し、静かにゆっくり進んでもよかったな。『リトルフォレスト』とかと比べてしまうと。一年すべてを2時間に収めるとなると難しいのだろうけれど。
それでも、季節季節に、食べる分だけ、美味しく調理してしまう様は観ていてワクワクする。

現地の方が演じているのも、方法としては面白いのだけれど、演者さんの緊張感が伝わってきてどうも作品に集中できない。
そう、思えば作品にあまり集中できなかった。気がつくと何か他の事を考えてしまう。作品のシーンが何か考えを引き出してきてしまう、という点ではある意味良いのかもしれないけれど。

主演の沢田さんは、私の親世代のスターだったこと、知らなかった。ステージできらきらと輝いていた人が、9歳から禅寺で過ごした作家を演じられるなんて、なんて幅を持つ人なんだろうと思う。二人の絶妙な色気が、優しくて、哀しくて、少し苦しかった。
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