監督ケネス・ブラナーが幼少期育った故郷であるベルファストを舞台に宗教対立の暴動化がきっかけで街が対立していく中で、故郷を去るべきなのか、残るべきなのか？
子供目線で描いたモノクロ作品。
ローマのような自叙伝で、ダラダラ進みながら退屈なモノクロ戦争映画なのかと思っていたが、とても故郷と家族を想う愛が溢れる素晴らしい映画でした◎
主人公バディから見たベルファストは、近所仲良く、とてもユーモアな叔父や、祖父母も近くにおり、学校には好きな子もいる素敵な街。
それでもかつての大人達も同じ場所で育ったはずなのに、宗教の違いで対立が激化していく中で、故郷の地を離れるべきかという苦渋の決断を迫られるのは、日本ではあまり実感が湧かない話だと思っていたが、どこかロシアのウクライナ侵攻を重ねてしまうぐらい紛争と日常が隣り合わせにあることを改めて感じました。
またベルファストの激動な日常中で流れるヴァン・モリソンの音楽もこの映画の魅力の１つでとても当時のベルファストの背景を象徴している様でとても印象的。
今だからこそ見て欲しい映画です。
