ゆとり

ベルファストのゆとりのネタバレレビュー・内容・結末

ベルファスト(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2022/12/17
映画の冒頭で面白展開がないとハマれないたちなのですが、本作は沢山の人が急にやってきて自分の街を荒らす光景を「なんで?何が起きたの?」という気持ちで見られることで一気に引き込まれました。主人公と同じく、急に何が起きたか分からない視点になるので暴徒達に感じる恐怖を共感しやすいと思いました。
モノクロ映像は場合によって作品の良さをころしかねないけど、本作はモノクロがしっくりくる。荒れた街での厳しい生活だったから、監督には色褪せて思い出されるのでしょうか。

ここから言葉がまとまらないゾーン:
監督の幼少期の体験をベースにしているということで、学校や好きな子、近所の友達と遊ぶなど楽しい思い出の補正がかかっているのを感じる。わたしは20代後半なので、やっぱり自分や家族の命、生きるかどうかに意識が向いて、ベルファストに住んでいたら本作のような楽しいシーンはベルファスト生活のハイライトにはならないだろうなと思いました。

違う国同士、同じ国にいて違う信仰を持つ者同士、国と信仰が同じでも闘争に加わる者とそうでない者とその他さまざまな要因で傷つけ合いが起きるのが悲しい。
日本の田舎にいると、移民とか宗派とかほぼ縁がないのでそういう不満を感じづらいけれど、自分と違う誰かがいることに不満を感じることは多々あることだろうし、仲良くしましょうねは結局理想論なんだよなと思わずにはいられません。
ゾーン終了

好きなところ
・かっこいいパパ
・おばあちゃんがストッキングを履いているふりをして茶色くした脚に縫い目を描いていた話と、歳を取ってもそれを楽しく話すおじいちゃんおばあちゃんの仲の良さ
・洗剤を盗んだのを咎められて、咄嗟に出た言葉が環境に優しいから
ゆとり

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