ぽんこつまん

ちょっと思い出しただけのぽんこつまんのネタバレレビュー・内容・結末

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

現在から過去に遡って、また最後に今に戻って、追体験するのがしんどかった

きっとこの2人にとって彼の誕生日が毎年思い出すトリガーになってて、その時は誕生日としか思わないのに、その日が来ると思い出す
2人でいた数年間に散りばめられたものも、場所も、話も、映画も、日常に転がってるから何度だって思い出してしまうから、きっと描かれていない364日も数え切れないくらいお互いちょっと思い出すんだろうな、描かれてないのに、2人の気持ちを思ってギュッてなった


寝ると会えなくなる、号泣してしまった
夢で待ち合わせね、って
ここね、って2人にしかわからない会話、
2人とも眠くて仕方ないのに、少し寝ぼけながらする会話が愛おしくて、人生ずっとこの時間だったらいいのにって寝ぼけながらでもはっきりと思うほどに幸せなあの時間が、もう戻らないと、わかってるけど、何度だって思い出す

ずっと会話になってなかったのかも、この言葉は、やっぱり知ってる

2人にしかわからない会話が、すれ違って、変わって、なんでかその会話が確かに2人の間で通じ合ってたことが思い出せなくなってしまって、離れてからその尊さに気付かされる

過去に縋り付いている私は、誰にだってこういう愛おしい日々があって、今があって、どちらも悪いものじゃないと背中を押す、というよりも、まだ2人が幸せだった時間だけ観ていたいと思ってしまったから、また数年経ってから、もう一度感じ方の変化を見たい。
ぽんこつまん

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