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アルピニストのibabangidaのネタバレレビュー・内容・結末

アルピニスト(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ひとりのクライマーが己の内なる声にしたがい、登頂困難とされている山々に次々と挑んでいくドキュメンタリー。
ソロクライムのスタイルで、命綱なしで断崖絶壁を迷いなくスイスイ進んでいく姿には驚かされた。

他のクライマーと違い、ソーシャルメディアでの名声に興味はなく、己の好奇心から山に挑む姿は、どこか求道者といった雰囲気がある。
普段は謙虚な青年でもあるが、窮屈な撮影からエスケープする、初登頂にはカメラを同行させないなど、ブレない芯がある。
一方で、友人とおどけたり、彼女に支えられている様子なども撮影されており、多面的に人物像を掘り下げられているのが良い。

圧倒されるクライミングシーンのみならず、生き様とはなにかを考えさせられるドキュメンタリーとしても素晴らしい作品。
山に興味がある人ももちろんだが、人生に迷っている人にも観るのをオススメしたい。
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