滝井椎野

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島の滝井椎野のレビュー・感想・評価

3.8
実を言うと、ガンダムシリーズは一通り観たには観たが、観返すことも無ければしっかり内容を覚えている訳でもないくらいの距離感で付き合ってきた。なので、今回ククルス・ドアンと言われても、作画崩壊で有名でゲームでよくネタにされてるくらいの印象しか持ってなかった。それが何という訳でもないが、今回で間違いなく、ドアンは個人的お気に入りのキャラになった。
まず、ドアンの設定の盛られ具合が素晴らしい。なんと、あのシャアと並び称される程の男だったというのだから驚きである。だが、それも納得の強さで、戦闘シーンはなかなか良かった。さらに、子供達を教え諭す優しさと渋みがなんともたまらない。
個人的に本作で一番良かったのが、ガンダムやザクがしっかりと兵器として恐ろしい点。どことなく牧歌的な島での生活の中で、子供達の生き生きとした姿や、アムロとの交流が微笑ましい中、非日常ともいえるMS戦がしっかりと恐ろしく描かれているのに好感がもてた。

それにしても、最近やっていたガンダムの劇場版はそれぞれ個性が確立されていて、まだまだシリーズの息の長さを感じ、嬉しくなる。
滝井椎野

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