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地獄の曲り角のhummingbirdのレビュー・感想・評価

地獄の曲り角(1959年製作の映画)
3.8
59年、モノクロ、シネスコ。

ここのデータでは脚本が今村昌平となっているけど、本編では馬場当(別人)。助監督は野村孝。撮影の間宮義男は蔵原惟繕監督とよく組んでる人のよう。

面白い。日活のノワールは青春映画でもあるのが特徴だと思う。一発当てようとする葉山良二、ノワールだから結末も見えるのに、話の流れでなぜか応援してしまう。

世の中から逸脱した人の魅力を描いているのは蔵原惟繕&山田信夫のコンビらしいのかも。娯楽性の高いのはもう1人の脚本家のおかげ? 登場人物が多いのに、それぞれに役割があり、クライマックスは全員が絡まって話が展開する。よくできている。

中盤の殴り込みに行く前後に、カメラワークを使った動きのあるシーンがあるのも内容に合っている感じがする。夜景や街角のロケ。日活のカメラマンは上から撮るのが好きだけど、この作品の使い方が正しいと思う。

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南田洋子はもっと良妻みたいな役をやってたのかと思ってたので、悪女役なのは意外。高品格の若い頃を初めて見た。動きでプロボクサーを目指していたと分かる。

「ニッポン・ノワール」@シネマヴェーラ渋谷
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