老人同士のセクロスがこんなにも見られるのはこの映画くらいではなかろうか(見たくはなかったけど)。
主人公マナを演じる岡本玲がすごくいい演技をする。
登場人物が何かしら問題を抱えていて価値観が狂ってるのもいい。
妙に刺さるセリフもいくつかあった。
老人コールガールというとんでもストーリーなのに「いい映画を観た」感がすごい。
でも、最初から最後までどこかもやもやしていた。
マナの理想郷はある意味人を救うとは思うが…
居場所を作るにしても、キラキラした関係性を作るにしても、お金が絡むと話は変わってくるぞと。
お金の流れが上手く行かなくなった場合や問題が起こった場合にはすぐに崩壊してしまうのも予想はできただろうに…
そこはツッコミポイントだったし警察官の「なにがファミリーだ」にも共感してしまった。
純粋な『居場所』を作るなら性接待のない、合法的に、単純な楽しい場所を作ればいいじゃん、と思った。
他の方のレビューにもあるように、結構儲かっちゃうからオイシイよねって話じゃん。と。
ただ、
マナの「ファミリー」の捉え方が歪んでしまったのも、自身の家族関係が崩壊していく中でいびつな『家族感』が形成されてしまった結果だと思うと、なんとも悲しい。
決してマナを非難できない。悲しきヒーローのようである。
そこがこの映画の愛おしい点でもあると思う。
「あの年齢の人達は許してあげようよ」にも妙に納得してしまった。
確かに60歳以上なら妊娠のリスクも少ないし誰も傷付いてないような…
ルールって何なんでしょうね。
ラストシーンも洒落てて面白い。
結局、寂しさ=性欲かい!と突っ込みたくもなるけど。