ブリランテ・メンドーサ監督「義足のボクサー」(試写・飯田橋神楽座)を観て。
<拝啓 仁科貴様>
いやあ、先日は呑みましたね。新宿で夕暮れ時にバッタリ会うなんて、呑まなければしょうがないですからね。一晩中呑んで、僕の部屋に泊まった君は、翌日起きるなり「ジュンケンさん、酒でも呑みますか」ですから、たまげたモンです。
草葉の陰でオヤジさんが心配しておられますよ。まあ遺伝かも知れませんけど。
それはそうと、行く店行く店で、自分が出演もしないのに「義足のボクサー」の宣伝をしてました。見上げたモンです。ちゃんと観に行きましたよ。
君の友人の尚玄さんは、本当に義足を装着しているように見えました。たいしたモンです。ボクシングもかなり練習したのでしょう。絞り込んだ肉体はお見事。血まみれの殺伐としたシーンにはさみ込まれる南果歩ちゃんの笑顔には救われましたね。(それにしても果歩ちゃんが母親役を演るようになってたンだ!)
ストーリーの展開も無駄なところが無く、潔いカットの繋ぎは往年の古今亭志ん生の落語を見ているようでした。
君の主演映画「パンチメン!」もボクシングじゃないですか。これもなんとかして観てみたいものです。
ではでは、またまた、ちかぢか、呑みましょう。
追伸。
で、一晩中、なんの話をしていたンでしたっけ?
「仁義なき戦い」のビデオを観ながら「ああ、オヤジっすよ」と、2人でハシャイでたのは覚えてますが。