計画じゃない、惨劇だ──
もしも最後の夜だとしたら、誰とどんなふうに過ごしたいですか。
家族や友人、恋人、1人でその時を迎える人もいて、自分だったらどうしよう。
何を食べたい?何をしたい?
ジョジョ・ラビットで私の心を鷲掴みにしたローマン・グリフィン・デイヴィスと、彼の実の弟達が出演していて、監督は彼らのお母さんというこの映画!
よくある家族や友人で集まってなんだかんだあって絆を深めるクリスマスムービーとなんら変わらないオープニングなんです。
ザ・クリスマス・セーターという陽気な曲と共に始まる本作がこんなふうに進行するとは想像していなくて、途中からは涙が止まりませんでした。
数年前に書かれたブラックジョークが現在の世界情勢を示したような台詞になっていたり、そして彼らの対面する状況が世界を巻き込んだコロナ禍とも重なって見えるのです。
道を逸れることも消滅することもなく確実に近づいてくるその恐怖を前にして、もし誰かのミスだったら?と問う子どもならではの視点と、出来るだけ怖くないように苦しまないようにという大人との対比が面白く描けていると思いました。
久しぶりにマシュー・グードの声とギョロ目が気にならなかったです。
あと細身のパンツスタイルのせいか、ルーシー・パンチがスティーブン・タイラーみたいでカッコよかったです。
ポップに終末へと向かうこの映画、目立ってませんが私は好きです。
でもやっぱりクリスマスはハッピーな奇跡が起きてほしいです。