ちろる

メイのちろるのレビュー・感想・評価

メイ(2006年製作の映画)
3.6
台北の屋台で働く青年ジアンは、ひそやかに店オーナーの一人娘メイに想いを寄せている。

店のオーナールーは、愛していた妻に逃げられていて、その孤独に閉じ込められていて、メイはそんな父のことがいつも気がかりで仕方ない。
ジアンはメイと仲良いものの、距離を縮められずもちろん想いは打ち明けられないまま、ある時メイがアメリカに留学したいという願いがある事を知る。

メイが思い悩むのは孤独を引きずるルーを置いて留学していいのかということ。
夢の実現はもう目前に迫っていても妻の後に自分までいなくなったら父が壊れてしまうのではないかと最後の一歩が踏み出せない。

この物語のだれも無口で、無駄に心の内を吐露しないわけだけど、ちゃんとそれぞれ大切な事は相手に伝わっている感じがとても好き。
ジアンが外国人客に話すまだ片言の英語、なんて優しい【I love you】なんだろう。

ショートフィルムとしてしっかりと完成されていたけど、長編バージョンもあれば観てみたい、そう思った作品でした。
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