在日クルド人の一家が難民申請が通らずに帰れと言われる話。
主人公のサーリャの存在感がすごい。作り物のようなルックスとは裏腹に生活の苦労がヒシヒシと伝わてってくる。クルドをアイデンティティーにする父親と、クルドに縛られたくない主人公との対比が見事。どちらの言い分も理解できるから余計に辛い。ガール・ミーツ・ボーイのような青春がありながら、それが根本的な解決にならないところもリアル。クルドの説明が億劫なのでドイツ人ということにしている、というエピソードがリアリティー溢れている。
この映画のおかげでクルド問題を初めて知るきっかけになった。
