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オッペンハイマーのMubaoMasatoのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.8
「OPPENHEIMER」
正直2023,2024年はこの映画を観るために生きていたと言っても過言ではない。オッペンハイマーの本も読んだし、原爆の知識も少し増やしながら、ずっと楽しみにしていた。そして、公開初日で観てきた。

まず、音が凄い。驚いた。DUNE PART 2も音が凄かったのに、オッペンハイマーも音が凄かった。爆弾の音と何回か聞こえる大きな足音。耳ではなく心臓に刺さる大きさだった。

そして、殆どが会話で、交渉や原爆をどのように製造するかや広聴など殆どが会話だけど、皆情熱を持ちながら、精密な計算式を出しているが、何人かの学者は「300年の物理学で最後は殺戮兵器とは、どういうことなのか。」という言葉のように否定的な考えを持つ者もいた。(この言葉は、この映画の一番自分に刺さりました。)そこから、マンハッタン計画で、ドイツ・ナチスが製造している核兵器を超すために、原子爆弾を米国が製造するのですが、先にドイツが降伏してしまい、原子爆弾を使う意味が無くなった後、どうして日本に落としたのかという根本的な理由が明かされた時の、非常に失礼な理由で僕は怒っていました。
そこで、自分は日本が好きなんだなと思いました。

そして、原子爆弾を落とした後の、オッペンハイマーの感情が崩れていきます。そこからの結構長い尋問とストローズの忍耐強い執着心が描かれます。このストローズがオッペンハイマーの恨み節一本の男で、自分がオッペンハイマーに対しての扱われ方が雑で、視界に自分が映っていないことから、最後に全てをぶちまける。オッペンハイマーも自分に興味がないものには、全て無視するのもオッペンハイマーの性格が表れている。でも、僕もこれするから、他人事には思えなかった。この、無視することがこの映画のオッペンハイマーの悪手であった。

そして、最後のオッペンハイマーとアインシュタインの会話。果たして、二人は何を喋ったのか。罪と責任とは。核兵器とは。オッペンハイマーとは。日本公開されたので、一早く映画館に行って下さい。

パンフレットも買いました。
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