このレビューはネタバレを含みます
みなさん、お久しぶりです。
不定期とはいえ全くレビューを投稿していなくて申し訳ないです。
まあ色々とありまして。
少しずつレビューの方を再開していきます。
今回観た映画はあの天才監督であるクリストファー・ノーラン監督最新作「オッペンハイマー」。
原爆の父と呼ばれたアメリカの物理学者、ロバート・オッペンハイマーの栄光と没落の生涯を描いた作品。
ノーラン監督作品は「TENET」以来。
もちろんIMAXで鑑賞。
アカデミー賞を総ナメしたことから期待を高めて、日本ではデリケートな題材である原爆についてどのように描いたのかと興奮を胸に劇場へ足を運んだ。
一度は日本公開が難しいという状況だったが配給会社などが力を尽くし無事に日本公開に行き着いたと聞いて彼らに感謝を捧げた。
ちなみにバーベンハイマー騒動は知ってる。(笑)
ここから本格的にレビュー。
ネタバレ全開なので注意。
劇場が明るくなったときの自分
「…………………………」(圧倒されている)
ノーラン監督、難しすぎますよこれ。
あとノーラン監督作品っていう感じじゃないし、これまで一番ノーランらしくない作品だった。
クセが強すぎる。
大学生である自分には早かったか。
・最初から最後まで難しい専門用語の連発
・流石に多すぎる登場人物
(顔と名前覚えるの大変だった)
・現在と過去を交差させる映像表現
(時系列が分からず混乱することもあった)
・時代を表すためかモノクロ映像の多用
(臨場感や当時の映像の様な感じなのは良かった)
・戦争や勝ち負けのことにしか頭にない馬鹿人間共
(イライラした、特に大統領に関してはお前それでも大統領か?と思った)
・ハイテンポな会話、そしてとんでもない字幕の量且つ速さ(脳内処理が追いつかなかった)
ざっと挙げたらこんなもんかな。
もっとあるけど説明しきれないからひとまずこれくらいにしておく。
ここからは印象になったことと気になったことを挙げていく。
・オッペンハイマー
彼について本当に上手く描けていたと思う。
世界を変えてしまった男だからこそ持つ、普通の人とは違う苦悩と葛藤を細密なまでに描いていた。
そりゃ天才だって罪悪感くらいは持つよ。
時代が時代なだけに仕方ないと思うけど、それを理解してない周りはどうかしてる。
まあオッペンハイマーが変わった人だって思うのは自分も同じ。
常に普通に人には考えれないことを考えてるような感じで、少しぼーっとすれば何か別次元のことを考えてる人だと感じた。まあ実際そうだったんだけどね。
彼が原子爆弾を作っていく過程をリアルに映し出していたのは素晴らしかった。
オッペンハイマーという人物について知ることができた。
・所々にエフェクトの様な描写の挿入
オッペンハイマーが話し始めたと思ったら急に火のようなものが一瞬映し出されたからびっくりした。それが唐突に出てくるというのが何回もあった。急に時空?や銀河?宇宙?爆発?がエフェクトのように急に出てきて、これはオッペンハイマーの頭の中を表してるのかと思った。まあスタイリッシュで良いと思うけどわざわざ入れなくても良い。ノーラン監督こういうの好きなのかな。少しのことでも疑問を持つという悪い癖を持つ自分は少し気になってしまった。
・核実験「トリニティ」
この映画を象徴するシーンの1つ。
緊迫感が凄かった。
リアルすぎる。
実験を体験してるようだった。
カウントダウンが始まって「いよいよ来るぞ」っていうのを感じた。
このシーンでのオッペンハイマーの台詞
「心臓に悪すぎる」
こっちの台詞です博士。
ただこのシーン気になったのがあって、白い眩しすぎる光が放たれたあと無音だったのがえっ?ってなったし、普通もっとドカーンって爆音と共に爆風も凄いことになると思ってたのにガラスも割れない爆風と音もめちゃくちゃやばいって感じじゃなかったのがちょっとね。
ノーラン監督のCGが嫌いっていうのが悪く出てしまった。
こういうシーンはCGを使ってでもド迫力でダイナミックな描写にするのが普通だと思う。
原爆がどんだけやばい平気なのかをもっと描写するべきだった。
あんなんじゃただのすごい爆弾っていうので終わるんよ。
個人的にはもう少しダイナミックでも良かったんじゃないかな。
あっ、ちなみに例の雲出るには出るけど少し黒く塗りつぶされていたはず。(流石にだめだったか)
・映像と音楽・音響
映像に関してはまじで凄かった。
美しすぎる。
これは近年の映画の中でもトップクラスの分野に入る。
ノーラン監督の独特のセンスを感じた。
IMAXで観たから更に映像がクリアで鮮明なものになって更に興奮した。
もちろん音楽と音響も一流だ。
シアター内に大音量で響いたから心にぐっとぶっ刺さった。
緊張感や臨場感を更に出していて合っていた。
凄すぎて語彙力ないです。申し訳ないです。
・会話、説明だらけ
この映画は会話で成り立っている。
盛り上がるシーンが先程の核実験のシーンくらいで後は全て会話や会議、事情聴取などのシーンで構成されている。
申し訳ないけどダレる。
自分はそういう系を観てきたから観れたけど慣れてない人は絶対に飽きるか寝るか途中離脱。
説明描写もあるけど、専門用語だらけで何を言ってんのか分からないし字幕が多すぎるからついて行けなかった。
科学者に向けて作ったのかな?
・長い、そして難解
色々と物凄い本作だがこれだけは言わせて欲しい。
これは一般向け映画ではない。
マニア向けだと感じた。
まずは上映時間についてだ。
上映時間180分、3時間…………
長すぎるよ!!!!!
流石にあくび数回出た。
さっきも言った通りこの映画は会話が大半なため、飽きやすいのが難点。
伝記映画だから仕方ないとは言え、もう少し盛り上がりのシーンを入れたら良かったのでは。
例えば誰かが死んだとか(一応あるけど少ない)、オッペンハイマーが苦悩の末に壊れるとか、戦争シーンの挿入、広島や長崎の様子を少しでも描写するとか。
寝る人は寝ると思う。
そして本作を象徴する単語が
難しい!!!!!!!
難しすぎる!!!!!!
これは東大や京大、阪大を目指す人向けかもしれない。
いやまじで本当に難しい。
「TENET」は設定や展開での難解、この映画は意味不明な単語をバラけて初心者に対して容赦なく専門用語て攻撃していき、当然初心者は?????になるという難解だ。(あくまで個人的な意見です)
どんな映画ですか?って聞かれたらオッペンハイマーの生涯を描いた伝記映画ですとしか言えない。
内容を細かく言うことは不可能だ。
説明すると頭が痛くなる。
誰か説明してくれることを望む。
もう深く考えたくない。おかしくなる。
・R15
この映画は年齢制限でR15のレーティングを受けている。映倫の公式サイトによると理由は性愛描写だそうだ。だが実際そういった描写は指で数えれる程しかなくあまり大したことなかった。(正直がっかr殴)
では何故R15なのか。
これは個人的な勝手な意見だが、映画自体15歳未満の人にとっては刺激が強すぎるため受けたと考える。
あのリアルな描写を15歳未満の少年少女に見せつけたら少なくともトラウマや衝撃を植え付けてしまう恐れがあるためレーティングを付けたと考える。
この映画を見るには早すぎるといったところかな。
まあそもそも15歳未満の少年少女はこの映画をどう理解できないと思うけどね。
まあこんな感じかな。
追記申し訳ないです
俳優さんたちの演技はとても良かった。
熱演とも言えるし怪演とも言える。
キリアン・マーフィ演じるオッペンハイマーはまるで彼にしか演じられない何かがあった。顔面ドアップのシーンで分かった。個人的にはマット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr、ラミ・マレック、ケネス・ブラナー、デイン・デハーンが良かった。理由?好きな俳優さんだから。自分の好きな俳優さんが登場したときの興奮を改めて感じた。ていうかゲイリー・オールドマン、大統領役として出てたんだね。
あっ、忘れてた
あとこれも言いたかった
時系列がめちゃくちゃ。
現在と過去を行き行きするため今どの時系列のシーンを見てるのかがごちゃごちゃになる。
自分も???ってなったし、モノクロになったり聴取のシーンになったり核実験のシーンになったりして混乱してた。うーん、ノーラン監督はあえてこういう映像表現を選んだのかな。だとしてもこれは分かりにくすぎる。しっかり順序良く展開したほうが良かったと思う。
久々のノーラン監督作品だったが今回は特に素晴らしく特に難解で特にリアルで特に緊張感に溢れており、原爆という日本にとっては苦しいワードを題材とし、オッペンハイマーという人物を描き切った渾身の作品だと思った。
観て良かったし何よりIMAXで体感できたのが良かった。
まあアカデミー賞は納得かな。
去年のアカデミー賞大本命であった「エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス」より遥かに面白かった。(あれクソつまんなかった。またレビューする。)
難解だがオッペンハイマーの伝記映画というイメージを持っていたら観れると思う。
日本人は観るべき映画。
是非、劇場で鑑賞してほしい。
ここまでのお付き合い感謝です。
相変わらず自分勝手で下手くそなレビューで申し訳ないです。
これからも少しずつレビューを続けていこうと思います。
改めてよろしくお願いします。
(「…と思う」という表現多かった………)