Koichiro

オッペンハイマーのKoichiroのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

秀逸だった。散文しか書けない、思うままに適当に書く。

バイオリンが響き渡る音楽と、凄まじい爆発音、破壊的な映像の全てが強烈。
知的かつ倫理的にめちゃめちゃ心を揺すぶられた。自然科学系の大学院生は必見かも。
絶望的な気持ちになるのは、"純粋な知的好奇心による" 学術研究は、他分野の人間のまえでは決して存在しないこと…。

ナチスという敵が消えて赤狩りが始まり、オッペンハイマーは一気に「スパイ」の汚名を着せられることに…。彼の共産主義への信念は、そう強くは見えないんだけどなぁ。
聴聞会ではオッペンハイマーは戦っているようで、その会すら仕組まれた罠のなかで貶められるのみであるという、辛い現実…。

それから、噂のセックスシーンは、1回目のほうなのかな?サンスクリット語の本をジーンに読まされて「私はヴィシュヌ、世界の破壊者だ」みたいに言うところは、官能的といえばそうなのかも。2回目のほうが自分にとっては奇妙で、聴聞会で妻キティの顔を見る全裸のジーンは怖かったなぁ。セクシーとは違ったな。

今年ベストの映画だと思う。3時間があっという間。最高。
Koichiro

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