すごいよ！日本で生まれ育った戦争を知らない人としての感想と、そういうもの置いといてフィクション的な映画作品的な視点のどっちを持っていても本当に3時間すごかった！
TENETでちょっと首傾げたけどやっぱノーランはいい！時系列乱れる構成でありながら、セリフやその背景になるシーンが連綿と続きまったくぶつ切り感がない。ナチュラルに話が解かれていくとともにカラーと白黒の切り替えが入る。みながらずっとテンションが上がる！
それはそれとして、今回アカデミーの授賞式はいろいろとXでも話題になっていたけど（ここで言うならガザの件とか）ノーランは日本のテレビに出演して色々語ってたそうな。
映画としてみていても、原爆を日本に落とそうか、どこに落とそうかと話をしているシーンはギュンとなってしまう。人が起こした戦争に人が狂わされるサイクルの中で、それでもその結果として広島長崎の現実の想像はとてつもなく容易いから。
だからこそ、この作り手は英断としての原爆の開発と投下の姿勢で作品に向き合ってない、ていう憶測が一種の安心材料になった。自分がこんな経験するのか、とはっとしたんだけど、そういえば全く別の映画ではレイプのシーンとか女性が虐げられているシーンとかは、当事者としてイメージしやすいから見ていて辛いのを思い出した。
3時間あっという間だしいい体験だった。これを見て、凄惨なシーンが省かれていることに対する批判とか、彼らの思想をフォローする動きが作中でほしいとか思う人のことは知らない。
