伝記映画でも撮れるノーラン。
時系列シャッフルとキャラが多くてよくわからんという話は聞いてたが、言うてそこまでだろうと思って行ったらまあまあしんどかったのでWikipediaくらい見ていけばよかったと思った。
映画はオッペンハイマーの栄光と没落にフォーカスし、特に原爆完成後の不安と葛藤の追体験は凄まじかった。
1人の人間が最悪の兵器を生み出してしまい、その行いが世界に与えた影響の連鎖反応を核分裂の仕組みと重ねて物語るところが非常にノーラン文法って感じ。
70mmフィルムの没入感は認めるし確かに効果的なのだが、画角がコロコロ変わりすぎて没入感が削がれるのでポイントは良くても全体を通してはいかがなものかと。
終盤はかなり反核の映画だったので、日本公開を危ぶんだ意味だけはいまいちわからなかった。
海外で見て「確かに日本じゃ見せられない!」と煽ってたYoutuberとかTikTokerとかいたけど、2時間以上の映画に耐えられなくてトリニティ実験のあたりで退席したのか?
何だったんだあの議論は。