観たい映画の情報完全シャットアウト式が裏目に出ました。カラーとモノクロ行き来の意味すらよく分からなくて3時間困ってしまった。小6の時の担任が原爆や戦争に対して強い憤りを感じている人で(毎年広島に行ってると言ってた気がする)、1年間戦争に関しての作品や資料にたくさん触れさせてもらい、ひどく悲しい気持ちになった昔の記憶を思い出した。もちろんどれも日本側の物語だから、初めて米国側の物語を見たかもしれない。トリニティ実験が成功し喜ぶ姿に心が曇る。豪華すぎる俳優陣や映像美等映画としての質はどれをとっても高いし、反核映画になっていることもあくまでオッペンハイマーに焦点を当てた物語というのも分かる。でも、米国民は皆投下後の広島･長崎の惨劇をしっかり知っているんだろうか...と考えてしまう。はだしのゲンを必読科目にした方が良いのでは？私は小学生時代あまりの惨さに泣きながら読んだ覚えがある。そして、劇中にある"憎まれるのは原爆を作ったものではなく投下を決めたもの"っていうトルーマン大統領の台詞に、現に私もこの開発者の名前をノーラン監督の新作という情報で初めて知ったため、広く米国･戦争に対しての憤りのみで今まで自分の視野に入れてこなかったことが図星というか突きつけられた感じが居心地悪かった。こんな感じで色々思うことはあるけど、シンプルに歴史の勉強にはなった。オッペンハイマーという物理学者の存在、トリニティ実験は世界を滅亡させる可能性も僅かながらあったこと、投下後自身が苦悩したこと、共産主義者と疑惑をかけられたこと、アインシュタインとの関係性、劇中ではあまり噛み砕けず解説を読みながらなるほどとなった。自宅鑑賞は難そう。
