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オッペンハイマーのbrn7のネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます


原発は対ナチス用に作られたから敗戦濃厚である日本に使う必要はないという声があったが、抑えられない知的好奇心。

机上で出来上がったものを形にして、証明する前になかったことにはできなかった。

強い力は脅威となり戦争の抑止力になるはずだと理由をつけて事をすすめた。
止まれない日本軍とアメリカ中枢のどこまでも合理的で世界の統制者であろうとする姿が端的にワンシーンで表現される。

後戻りできない、掛けた莫大なお金と時間

実験は成功。
その威力を実際に目にしたとき計算上ではない犠牲者が出ることがわかった。
知らない自分には戻れない
成功した以上、手元を離れる兵器を止める術はもうない。

争いの終結を賛美する雰囲気に水を差すことなどできずその場に相応しい言葉を紡いだ
実験現場にいて威力を知ったものたちは自分たちが産み出したものの脅威に打ちひしがれた。

後悔を口にし水爆実験をやめるべきだと進言するオッペンハイマーに対してお前に権力はない自惚れるなと大統領。


実験後の汚染されたロスアラモスを返還された原住民、原発を落とされた広島•長崎に深い爪跡を残した。
オッペンハイマーの物語であるからその描写は、被害者の映像をみた彼の姿•後悔の念が映されていた。


核の連鎖反応のように一度始めてしまえば止めることなどできなかった
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