別媒体のレビューでお気持ち表明は済ませたので、ここでは手短に。
バーベン何某、授賞式での騒動など様々なエクスキューズが付きまとった本作ですが、日本国内においてもここまでの興行収入・知名度を得るに至ったのは、やはり単純に1本の映画として優れているからですよね。
「2023年度ナンバー1映画」という評価は至極正しいと思いますし、文化的・歴史的な重要性も合わせ持っています。前述のゴタゴタで食わず嫌いするにはあまりに勿体ない作品と言えるでしょう。
上記の他に大小様々な批判を浴びている本作ですが、一つ気になったのが「被爆地描写が無い」というもの。確かに当時の様子を正確に描き出すことも重要ですが、それによって逆にトラウマを掘り返すことになってしまうのでは本末転倒。クリストファー・ノーラン監督もその辺りに配慮し、彼らへのリスペクトも込めて敢えて「写さない」という選択を採ったのでしょう。
その是非はともかくとして、いち観客である私達は監督の判断を尊重すべきではないかと、私は思います。
<鑑賞記録>➀2024.4.4(映画館)
➁2024.5.19(映画館)