CHEBUNBUN

ノースマン 導かれし復讐者のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

3.0
【目には目を、暴力には暴力を】
『ウィッチ』、『ライトハウス』で注目されたロバート・エガースが「ハムレット」のモデルとなったアムレートの物語を映画化。監督初の超大作だったのですが、これが壮絶な内容であった。

無惨にも父親を殺され、逃げる身となったアムレートはヴァイキング一団に拾われる。やがて、暴力マシンアムレートは行く先々で殺戮の限りを尽くす。そんな中、父を殺した叔父がアイスランドにいると知った彼は奴隷船に潜入して、復讐を試みる。全編に渡って、過剰な暴力で塗りたくられた本作は、ある意味コメディとも取れる作品だ。

特に注目すべきは球技の場面。球を運び、木の柱に当てると点数が入るゲームなのだが、ゲームそっちのけでバトルロワイヤルが開始される。一応、最初の方は、相手を抹殺する勢いの豪速球で柱に球を当てていくのだが、後半になってくると、目の前にいる人をラケットで殴りつけ、背後からも痛めつけ、フィールドには無数の力尽きた人が倒れている。あまりの悲惨さに思わず笑いが込み上げてくるものがあります。

また、復讐の旅が進むと「Elden Ring」を思わせる世界観になっていく。火山を背に戦う情景の溢れんばかりの熱量は映画館で観たら盛り上がること間違いなしでしょう。

P.S.今回はA24絡んで内容ですね。ロバート・エガース出世しましたな。
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