せっ

ノースマン 導かれし復讐者のせっのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます


いずれは王位を継ぐはずだった王子が、王の弟の反逆により命からがら国を追われ、バイキングの一味として生きていたが、謎の巫女的なおばばに喝を入れられ自分の使命を思い出し、復讐する話。

この監督の全編ジトっとした雰囲気で、意味ありげな宗教的なモチーフを散りばめる感じ苦手だったのだが、今作は好き。今作でも神話っぽい神様みたいな要素は出てくるものの、本筋の話は至って単純明快な復讐の話。

それを、奇抜な演出で魅せてくれるのでめっちゃ面白かった。特に裸体で戦ってるのインパクト強すぎるし、裸の人って「身一つで乗り込んでこれるから強いんだ」じゃなく、「そのまま乗り込んでくるなんて絶対マトモに話が通じる人ではない」感が良いよね(笑)全裸ってやっぱ色んな意味で脅威だ(笑)

ラストの決闘もフルチンの強靭な肉体の男二人が斬り合うなんて尋常じゃないパワフルさ。決着のつき方もすごかった!神様のくだりもよく分からなかったけど、なんか有り難い気分にはなったから良しとしよう。

この世界では家族や部族や人ごとにそれぞれ違う神様を信仰してるみたい(だいぶ中盤で気づいた)で、そう思うと、主人公側の大烏の神様vs主人公の叔父側の豊穣の神様の代理戦争でもあったんかなぁ。まぁよく分からんけど、主人公は最後心臓ひと突きだったから最後少し意識があって神様を見ることが出来たけど、叔父の方は首落とされて一瞬で意識なくなってたら神様に会えなかったのかなとか思った。

でも主人公が自分が殺した母親と血を分けた弟に神々の門の前で会おうと言ってたけど、信仰してる神が違うから会えないのでは?と思ったし、自分が殺した2人と天国で再会できると思うなんて傲慢だなと思った。(解釈が違ったらご指摘ください)

あと、ウィレム・デフォーはどんどん役が人間性を失っていくな(笑)
せっ

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