KOUSAKA

とら男のKOUSAKAのレビュー・感想・評価

とら男(2021年製作の映画)
4.0
第31回映画祭TAMA CINEMA FORUM「第22回TAMA NEW WAVE」オンライン配信にて鑑賞。

いや~これは面白い🤔よくぞ撮り切ったという力作ですね‼️

村山和也監督自身が、小さい頃に野球をやっていた公園の敷地内で若い女性の遺体が発見されたという、まさに監督の身近で実際に起こった殺人事件(1992年~その後時効になった未解決事件)を題材にしているんですが、何とその事件を当時担当していた本物の刑事さん(とら男さん)が主演しているというだけで、見る前からワクワクさせられました。そんな映画、今まで見たことない‼️

そのとら男さんのリアルすぎる存在感だけでも、この作品は十分お腹一杯になりますが、再捜査のきっかけを作った女子大生かや子役の加藤才紀子の抑制された演技が本当に素晴らしいです‼️

ぱっと見めちゃくちゃアンバランスとしか言いようのないとら男とかや子のバディ感は唯一無二ですし、近所に住む住民たちのリアルさが、劇映画なのかドキュメンタリーなのかが分からなくなるキアロスタミ的な魅力に溢れていて、終始スリリングです。

ある「結論」を匂わせる終盤、とら男さんの鋭い眼光がまさに「ホンモノ」の迫力で、全てお見通しと言わんばかりのこんな目で睨まれたら、まあ絶対にウソは突き通せませんね・・😵

作品自体は比較的抑制されたムードで進みますが、とにかく「絶対に撮りたい」という監督の情熱が迸っている入魂の1作だと思います。すごい‼️
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