ある日突然友達だと思っていた人に『お前のことが嫌いになった』と面と向かって言われた人の話。
冒頭からおじさん二人が急にギスギスするものだからはじめの方は何を観てるんだこれ?って気分になる。
主人公が劇中で言われるようにいいやつなんだけど退屈な男でイマイチ決まらない感じで、眉毛がすごい八の字でかわいそうになってくる。
中盤に友達が『お前に話しかけられる度に自分の指を切り落とす』とか言い始めてほんとに切り落としてからは一気にサスペンス感が増して、
終盤にある出来事をきっかけに更に潮目が変わってまた別のハラハラ感が出てくる。
不思議でずっしり重いけど何となく救いがあるような気もする作品。好き。
当時の戦争のメタファーとかもありそうなので世界史詳しい人はもっと楽しめるのかな~
鳥の喧嘩してるシーンとか遠くの本土で大砲の音がする様子とかそれに対してのリアクションとか、色んなシーンで二人の関係とか表してる感じがめちゃくちゃ巧い気がする。
主人公が飲み屋で初めてキレるシーンと、終盤に友達の犬と話すシーンで、こんな辛かったら自分もそうなっちゃうかもなーと感情移入してしまいウルっと来た。