はる

BLUE GIANTのはるのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的には映画として加点できるところがなくて、人気のある原作を美味いことまとめたらまあこんなもんじゃない?という感じです。
「THE FIRST SLAM DUNK」のときも思いましたがモーションキャプチャー使って撮ったところの違和感がすごい。というかスラダン映画のときよりひどかったかも。なんかめちゃくちゃギクシャク動くじゃん!という感じ。特に最初に出てきた沢辺のピアノを弾くシーンは「えっ!?」って感じでした。ピアノ弾くときの動きか?これ…。

演奏のシーンは正直、あまり好きではありませんでした。あんなわけわからん演出しなくても、演奏のシーンってカッコよく描けませんかね…。
私がデイミアン・チャゼルの「セッション」を好きな理由の一つが、演奏のシーンが死ぬほどカッコいいことなんですよね。演奏が始まる前の緊張感、演奏者の動き、音の出方を可視化したようなカメラワーク、演者がその演奏のために費やした血と汗を見せてくる演出、演奏と目線だけのコミュニケーション…。どうせならそういうものが観たかった。

あとは好みの問題というか映画というより原作に対する文句なんですが、沢辺に関する展開が嫌すぎて無理でした。
一番あの舞台に憧れていて、一度立ってみたいと思っていたはずのミュージシャンにあんな仕打ちを用意するなんて、この話を考えた人は本当に音楽が好きなのだろうか…とまで思いました。
そりゃもちろん、ああいうことが起こる確率はゼロじゃないですが、それにしたって、ああいう悲劇的な展開を用意して観る者の感情を激しく揺さぶろうとするのは、かなり卑怯というか、安直な手段じゃない?という気持ちでした。本当に嫌。
はる

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