やや

BLUE GIANTのややのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

地元仙台が舞台とのことで連載当初からあちこちで宣伝されていた『BLUE GIANT』。
「へぇ!仙台でジャズの話かぁ」となんとなく心惹かれたまま時が経ち数年。待望の映像化で評判も良く、原作未読でも楽しめるとのことで、結局キャラクターの名前すら知らない状態で映画館に足を運ぶことに。

結果として、観に行ってよかった!
やはり音楽ものは良い音響で観るに限るね。
ただし演奏シーンはいちばん重要にも関わらずCGがお粗末…
キャラの顔も体格も変わっちゃってる!?
演奏時間は決して短くなく、合間に挟まれる手描きの絵も良いだけに没入感は確実に阻まれてたし、演奏シーンがもっと良くなれば確実に評価がもっと伸びると思うと勿体なさすぎる。

劇場版のストーリーは仙台を発ち上京するところから始まるので仙台は冒頭の一瞬しか映らず。笑
主人公、大の楽器ケースに89ersと大崎八幡宮のステッカー貼ってあり、仙台出身感があってニヤリとした。

おそらく長いストーリーを2時間にまとめているからだと思うけれど「そんな色々うまくいっちゃう?」と感じなくもない。
とくに雪折や玉田はそれぞれの試練と見せ場があったけれど、大は最初から最後まで演奏を褒められるだけだったので何かもう少し欲しかったかも。努力してる様子があまりにもさらっと描かれているので天才肌にしか見えない…
原作ではもっとキャラ達の苦悩や葛藤をじっくりたっぷり楽しめるのだろうか。(嫌な言い方)

いちばんグッときたのは初ライブから観てくれてるおじさんが玉田に話しかけたシーン。
「僕は君のドラムを、成長する君のドラムを聴きに来ているんだ。」
あんなん言われたらそりゃ泣いちゃうよね。

しかし最後どうして急に解散になったのか理解が追いつかなかった。(原作を読めばまた違うのかな、と軽く調べたら全然違ってビックリ。映画だから仕方ないのか…)
そういうのもあって、個人的にはラストよりも序盤~中盤が好きかな。

CGなど気になる箇所はあるけれど、音楽を題材にした漫画に良い音楽がついたというだけで相当な価値があると思うし、2時間でわかりやすくまとまっていて未読の人を原作へ誘うには充分な仕上がりだと思った。読みたい。TVアニメもやって欲しいなぁ。
やや

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