ひかる

ラーゲリより愛を込めてのひかるのネタバレレビュー・内容・結末

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

どんな状況下でも誰よりも希望を持ち続け、多くの抑留者に希望をもたらした者のお話し。

ソ連兵に止められていても、亡くなった者に対して哀れむ権利や、野球という娯楽に対して多くの者は希望を持っていると訴えたりなど人間らしい生き方を貫いていたのが素晴らしいと思った。

自分なら、過酷な環境の中でそういう人がいると希望を持てるし、救われる気持ちになる。
ここが戦場だと思い込んで人間を捨てるんじゃなくて、どんな状況でも人間のあるべき権利を捨てないことが大切だと思った。労働を提供する代わりに要求することも大切だし、ただ何となく生きるんじゃなくて、生きる目的を探し、持つことも大切だとも思った。

結局、彼は病気で亡くなるけれど、彼の言葉や与えてくれたものが大きかったからこそ、残された抑留者たちは、遺書を暗記して遺族の元へ伝えに行くことができたのだろうと思う。

戦争がなければ、シベリア抑留がなければ、こういう悲劇が起こらなかったし、家族と幸せに過ごせていたと思うと戦争とは大切な人を離れ離れにさせ、簡単に命を奪えるものだなと思う。

日本は、今、戦争への道を歩もうとしている。
私達はそれを何とかしてでも止めなければならない。

ニノをはじめ様々な俳優たちが、本当に素晴らしい演技を見せさせてくれたなと思います。改めて素晴らしい作品でした!
ひかる

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