ひかる

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のひかるのネタバレレビュー・内容・結末

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

アニメ映画だけど、思ってた以上にアニメしていて残念だった。(作画が雑だなと思った箇所がいくつかあった)
狂骨はそんなに怖くなかった。
大人向けの映画だと聞いていたため、敵はもっと恐ろしいものだと思っていたので、がっかりした。キャラデザ、子供向けで怖くなかった。
だが、沙代ちゃんが頬骨を操って、お母さんや村長などが殺されるシーンがエグかった。
ゾンビ映画を見ているような感じだったし、お母さんが配管の細い棒のようなものを真上から左目に突き刺されるシーンがうわぁ…てなった。

しかし、それ以上にストーリーが面白かった。
Мは、戦時中、特攻隊員が使用していた覚醒剤チョコと似たようなもんだろう。不死ではないけど、それのおかげで日清、日露の戦いに勝ったという。
鬼太郎がこれから生きていくであろう世界を
守るために、狂骨を全滅するというゲゲ郎がカッコ良かった。あと、何年間も奥さんを探して村にやってきたのも。愛は人を動かせるんだなと。(ゲゲ郎は幽霊族だけど)お人好しで愛情深い真っ直ぐな人だなと思った。それに、陰陽師たちとの戦いもカッコ良かった。

沙代ちゃんは、一族に利用されていたけど、水木もまた日本に利用されていたという共通点がある。本当は自分のことばかりしか考えていなくて誰が見ても勝てる見込みのない戦いなのに、大義のために必要な犠牲だから玉砕しろ!と唱えるとか。
それに踏み潰されたくなくて、おかしいと思うことや悪に立ち向かえるのがカッコよかったな。

トキちゃん、ろくでもない祖父に乗っ取られてホンマに可哀想だった。怨霊として最後の一人になっちゃったし…。トキちゃんが生きたかった未来、思い描いていた未来と今の日本は全然違うし、生活が豊かになっても日本人の心は貧困のままなんだよな…と映画見て思った。

最初から最後までミステリーな雰囲気だったし、エヴァみたいなサスペンスな感じだった。(色彩表現や戦後の日本の陰湿な感じとか)
近親強姦とか今ではありえないことも昔はあったのもリアルだったな。
最後は感動しました!
ひかる

ひかる