ゆきゆき

テラー トレインのゆきゆきのレビュー・感想・評価

テラー トレイン(2008年製作の映画)
3.4
1980年の『テラー・トレイン』のリメイクという触れ込みだが、内容は全くの別物。英語版Wikipediaによると、元々『テラー・トレイン』のリメイクとして企画が始まったものの、最終的に列車が舞台という設定だけを借りた、オリジナル作品になったとのこと。

登場人物はバカ騒ぎ大好きな若者たち、辺境ヨーロッパが舞台、振り切ったゴア描写と明らかに『ホステル』影響下の作風。ただしこちらはツッコミどころが多すぎる。長距離列車を使った誘拐・人身売買という設定は面白いが、車内で手術しなけりゃならない理由が1ミリもない。若者たちも、仮にでもレスリング選手だというのにあっさりやられすぎ。むしろ医者の方がレスラーっぽいぞ。序盤で試合に負けた主人公の「レスリングやめる、医者を目指すわ」発言って、すげー雑な前振りだったのね。

ただ、雑な設定はこの手の映画では定番なので、そこに目を瞑れば割と楽しめる。ゴア描写は頑張ってるし、走る密室で逃げ場なし、孤立無援な上に外国なので言葉が通じず、安易に助けも呼べないという絶望感もよく出てた。ご都合主義ながら、すかっとしたラストも良しでした。
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