キングっぽいな~、と思っていたら息子が原作か。
いろいろツッコミどころはあるが、親父の作風を真似た設定はそれなりに面白くて、普通に観ることが出来るホラー。
物語の中心が「壊れた黒電話からの死者の声で助けられる」という所なので、脱出劇が甘くなってしまっているのはしょうがないのかもしれないが、やはり「いや、もっとやり方があるだろ!」っていう所が気になってしまい、脱出シークエンスが盛り上がらないのは確か。
脱出用のアイテムを使いこなしていないのもイライラする。
でも一番のマイナスが悪役に魅力が無い事だろう。
この手のホラー作品は主役が悪役ということを肝に銘じて作るべきだ。
全体としては、あまりツッコまずに、適度にまぶされた学園物のテイストを楽しむ作品だろう。
余談。
原作者の本は一冊も読んだことが無いのだが、今作はちょっとオヤジに似すぎてないか?
wikiによれば
「1997年、スティーヴン・キングの息子であるということを隠し、自分の力で成功を勝ち取るため、本名 Joseph Hillstrom King を簡略化し、処刑された労働運動家 Joe Hill にも因んだ「ジョー・ヒル」をペンネームに選択する。幾つかの成功を経て、バラエティ紙による暴露記事の後、2007年に自身の素性を認める」
とあり、親の七光りではないことは分かるし、本人も親のビッグネームに悩まされていることも分かるのだが、だったらこの内容はいかがなものか?
まったく違うジャンルか、ホラーを書くとしても180度違ったテイストを出さないと、「キングの息子」ってレッテルから逃れることはできないのではないだろうか。