PART1は大領家同士の争いや世界観の説明やらで結構難しかったけど、今回はポールの成長物語がメインなので前回よりかは肩肘張らずに楽しめた。ただ、その成長物語も教母達の描く"物語"の駒でしかなく、ポールの救世主としての覚醒も居心地が悪い。
帝国側と砂漠側、両方に裏で"物語"を描いている人がいて、まさに｢敵も味方もない｣構図。文明側も民族っぽい側も結局同じ人だから、やってることはそんなに変わらない。こう考えると宗教も誰かが得をするから作りだされたものなんだろうなぁ。
個人的に教母達のがめっちゃ特殊な力持ってて最強なんだから普通に救世主になれるだろって感じだけど、大衆ってそういう奇妙で複雑なものより、わかりやすい皇帝とか救世主みたいなものを好むのがよく分かった。それは自分で考えることを放棄しているようなもので、だから教母達も操りやすい。チャニのようにちゃんと自分で考えて自分の足で生きていかなあかんなと思いました（笑）
とはいえ前回から引き続き派手な爆発以外は砂漠でずっと地味な画なのに、音楽と｢これは真面目な映画です｣顔をした演出で感動させられる自分も、映画の魔法という救世主に騙されてるようなもんだな。
個人的にハルコネンの人達全員好きだったから滅んで悲しい。もっと浮いてるの見たかったし、オースティン・バトラーの頭おかしい演技もっと見たかった。
