こういう続編が公開されるにあたって、本編前に前作の粗筋説明があるかどうかは明確にしてほしいなぁ。
とりあえずこの作品に関しては無かった。
ちゃんと前作復習してこいよって話。
そもそも映画ってまずクリフハンガーなラストだとしても、1本観て満足するように作ってほしいけどね。このヴィルヌーヴのDUNEに関しては1作目はそこを放棄していて、完全に序章（と言うには長いけど）としてクライマックスの無い作品で、映像の美しさとデザインに全振りしていた感が否めない。
主人公の能力とはいえ“まだ起きていない事の回想”を何度も見せられ続ける（しかも続編公開がだいぶ先なのはわかってる）のはツラい。
そもそも“砂の惑星”って物語としては後発のスター・ウォーズやナウシカ等に映画的にオイシイところを抽出されて、プロットとして新鮮とかいまさら無いしね。リンチもホドロフスキーも結局のところデザインで勝負してた。
そんでこのパート2どうよって言うと、やっぱ（広義の）デザイン勝負だよね。
観てる間ずっと口の中が砂とスパイスと毒でザラザラのベタベタになるような感覚になるくらいよくできた映像。
そして音が超かっこいい。SFとしてメカ周りの音はもちろん、ド頭の電子的な加工がされた声とかもう最高。
テクノロジーを駆使したアートを最大限にエンタメに寄せたバランスにチューニングした映画として開き直って観ればコレは凄い代物でしょ。
リンチ版ではスティングが演じ、ホドロフスキーがミック・ジャガーに演じさせようとしていたフェイド。ここはやはりロック的な文脈配役を期待していたんだけど、なるほどオースティン・バトラー（＝エルヴィス）ときたか！
スカッと終わらせないモヤモヤさえ感じるラストから考えるに、コレまだ続編やろうとしてる？？
