くろまつ

デューン 砂の惑星PART2のくろまつのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
1.0
(2024/3/17 鑑賞)

前作よりは悪くなかったと思う。
なぜなら前作は寝落ちしたが、今作はちゃんと起きて見れたので。でも、それ以上の長所が見当たらない。っつーか、デューンPart2じゃねーだろ、デューンPart1.5しか進んどらんやないか!!

いやね、要所要所のカットは一見カッコつけてて、なんかかっこよさげなんですよ。でも、なんつーかな、パソコンのスクリーンセーバーみたいな絵面なんですよ、ずーっと。体感6,7割方はスクリーンセーバーみてえな映像でぼやーんと意識が溶けかけ、人間のカットはやたら寄りが多く、無駄に近い。引きのショットもなくはないんだけど、ドヤさ!とでも言いたげな宗教画チックなカットもそもそもなんでティモシャ(名前なんだっけマジで)があんなに崇め奉られとんかわからんから気持ちが乗っからん。葛藤や軋轢など、途中の見たい過程すっ飛ばして、いつの間にか問題が信仰で解決してるから、フラットに話が進んで、波がない。砂漠の民がいきなりbot化するのも唐突。

だいたい、どこで何が起きてどの勢力が闘ってるのか分かりにくい上、乱戦シーンは盛り上がらないし、サンドワームの巨大感はショボいし……スケール感とかスペクタクル感出してえなら、もっとちゃんと遠景をしっかり見せる努力をしてほしい。サンドワームちゃん全然迫力ないし、アイツあんなUberみたいな気安さで乗せてくれるならもっと最初からそうせえや。巨大生物撮る気あんのか。一番まともに見られたアクションがタコ足みたいな戦車くんとの戦いってのもショボい。スペクタクルとは……

政治劇もつまんなくて、「ハルコンネンさんたちは最初から宇宙帝国の手のひらの上でした~」の格下げも萎える。誰だよ、『帝国の逆襲』と並べたやつ…と思ったらノーランでした。
今作まだ良かったと思えるオースティン・バトラー周りもラストのタイマンがおままごとみてえなので、今ひとつ盛り上がらない。急にセット感丸出しになって、特撮でも見てるのかと思ったほど。

カラッカラの砂漠でお肌カッサカサになりそうなのに、ずっとトゥルントゥルンなティモシー・シャラメのお肌がどうなってるのか気になった。Part3で美肌の秘密が明かされるのか。はたまた明かされないのか……

まあ今回で懲りたのでもう次は見ないけどね!
ちゃんとデューンPart3と言えるくらい話進むんなら見てやらんでもないが…

とりあえず、ドゥニドゥニは中規模くらいのおもしれえ映画をまた撮ってほしいです。『灼熱の魂』みたいな。
くろまつ

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