(2024/2/4鑑賞)
散々CDを聴き倒して音は身体に沁み込んでいる筈なのに、今初めて眼前で見ているような臨場感。今回のリマスタ用に音もミックスし直したのだろう。めちゃくちゃにそれぞれの音が粒立っていて、CDだとなんて言ってるかわかんなかったドラムのクリス・フランツが叫んでる言葉がやっと聞き取れたほど。バーンがギター一本で「Psycho Killer」のカッティングをかき鳴らし、独特のくぐもった音のTR-808のビートで絶頂に達してしまった。
本作、「映画」として位置づけていいのかかなり独特な映像作品だが、セットが組み上がってひとつの舞台装置が出来上がり、ダンスの享楽で舞台の持つ意味や世界観が崩されていく屋台崩しのような快楽は極めて劇的であるし、「映像作品を見てるな」という確かに気持ちよさがあった。ふとした画がクールにバキッとキマっている上で、ちゃんとライヴ映像作品として各メンバーの最高の表情を捉えているという奇跡のような映像。実際はあの時期のヘッズは揉めてたりしてたそうだが、そんなことを感じさせない。ベタな常套句だが、音楽はすべてを解決してしまう。
それにしても、クネクネ揺れるバーンの身体性である。この映像作品を「映画」たらしめているのはまさしく、この異常な体幹と体力に支えられた(あんなに汗まみれに踊って歌いまくってるのに一向に声量が衰えないのはすごい)バーンの肉体はまさしく最高の役者といえるだろう。てかカッティングギター超上手ぇ!
「こんな最高の状態で見させていただいてええんですか?!」と鼻息荒くし嘆息し続け待ち焦がれた快楽に歓喜する至高の89分に文句のつけようが無いハズだが、一つだけ言わせてもらうと歌詞要らんわ!
音にだけ集中させてくれ!
あと立見席オールスタンディングで鑑賞したい!
2つだった!
座って鑑賞することが拷問に等しい、そんな最高の時間でした。
もう生涯ベスト映画に入れてしまった。
大大大好き!!!