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ウーマン・トーキング 私たちの選択のよるのレビュー・感想・評価

5.0
台詞の日本語訳が、もう少し原語の意図をくんだものだったらなという場面がいくつかあった。あまりにも平易な単語を選びすぎてて。「平和主義〜」のとことか特に。いやまぁそうなんだが、平和主義と言われると途端に薄っぺらい。

対話によってお互いを理解し、癒やし、気持ちを整理していく流れは素晴らしかったよね。これこそが正しく知性ではないのか。

暴力の根源から距離をとるという決断は賢明だと思う。
彼女らに圧倒的多数の暴力の体現者たちを正せる力はないし、殺すったってきっと殺し返されて終わる。
物理的に拒否を取ることですぐ傍らの暴力や脅威に怯えた思考から解放されて、冷静に自分や当時の環境を見つめ直すことができる。時が癒す、本当にそう思う。
赦すかどうかは、その後で考えれば良い。赦さなくてもいい。

旅立った彼女たちにそういう未来が来てほしい。
そして、教育が実ってほしい。
これは同じサバイバーである自分の願望もある。
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