ふぇり

ウーマン・トーキング 私たちの選択のふぇりのレビュー・感想・評価

4.6
とてもとても良かった。良かったと言うには言葉が軽いくらい。絶望的な状況に置かれた女性たちの話だけど祈りと希望の話だった。タイトル通り女性たちがただ話しているシーンがメインだけどそれぞれの抱える思いが少しずつ明らかになり、話し合うとはこういうことなのだと思う。

拳の向ける先、目先より遠くを見つめること、生きていく上で必要なのはリストに書かれた善の言葉たち。Daydream Believerが沁みる。

オーガストの存在によって単なる男女の二元論的な話になっていないのも好きだった。だからオーガストのその後が心配でたまらない。他の人々が彼を受け入れるとは到底思えないんだけど…。『未来を花束にして』に続きこういう映画に出演するベン・ウィショー、本当にすごいし好き。

「(男だけではなく)私たちもよく教育されていたわね」という台詞が刺さった。赦すことと許可することの違い。男性も被害者なのではないか?とか子供たちも脅威なのか?という視点もあり本当に良かった。システムと教育の話。あの部屋はまさにこの国でありこの世界であり、私たちの物語は違うものになっているのか私にはわからないけどやっぱり希望を持って前へ進むしかない。
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