sawakさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

3.5

Private Joker: Are those... live rounds?
Private Pyle: Seven-six-two millimeter. Full-metal-jacket.
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

ダンケルクからの撤退を、陸の1週間×海の1日×空の1時間のクロスカッティングで描いたトリプティック。

『プライベート・ライアン』とは文字通りベクトルが逆ですが、表面的な人間ドラマを加えずとも、演技と
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.5

ベトナム帰還兵×殺し屋×老保安官。逃亡/追跡劇のようだが、語り手の保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)は、その決死の追跡も実らず傍観者にしかなり得ない。「血と暴力の国」アメリカにおける、そんな無力さ>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

ヒーローアクション×クライムサスペンス。
『セブン』や『チャイナタウン』、『フレンチ・コネクション』など…名だたるサスペンス・ノワールを想起させる設定・展開・オマージュだが、カート・コバーン風の新たな
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大統領の陰謀(1976年製作の映画)

4.0

ロバート・レッドフォード×ダスティン・ホフマンのポリティカルサスペンス。手に受話器をガムテープでくくりつけられるリクルートのテレアポ営業の如くひたすら電話・電話・電話。

その電話が、合衆国史上初の任
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ゾディアック(2006年製作の映画)

4.0

刑事(マーク・ラファロ)、記者(ロバート・ダウニー・Jr)、そして風刺漫画家(ジェイク・ギレンホール)が追いかけるシリアルキラー・ゾディアック。
刑事や記者が官僚機構や徒労感によって疲弊し、事件そのも
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

4.5

“Bad for glass”
“As little as possible”

ワトソン役不在の私立探偵モノで説明台詞が徹底的に排されている上に、利権が絡んだ二転三転する展開で食らいつくので精一杯
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.0

城定秀夫×今泉力哉のL/R15プロジェクト一作目。常田大希とマツモトクラブのちょうど中間に、本作の瀬戸康史がいる。

嫌いな人は一定数いそうだが、今泉脚本作品にしては笑いどころも狙いすぎていないし、気
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

Dolby Atmos版鑑賞。ポーランド系の「ジェッツ」とプエルトリコ系の「シャークス」の抗争が、『ロミオとジュリエット』をなぞりながら終結する悲恋モノ。

ストーリーを受容できるかでだいぶ見え方は違
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

かましすぎな下ネタでは大笑いし、ある歌唱シーンでは文字通り「息を呑んで」見守る。観客が一体となって応援上映している感覚。その点から劇場で観るべき映画。

この1週間「starman」歌おうとして「ov
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

会話劇。言葉を粒立たせて記号的な表現を脱するための恒例の演出に安心感すらある。本作から濱口竜介を追い始めるのはお勧めできないけど。

中島歩とかいう伊勢谷友介と東出昌大の遺志を絶対引き継ぐマン。声低す
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.5

偏愛。元ネタはジャック・タチくらいしかわからなかったけど、人が「これ好きなんすよ〜」って楽しそうにしてる姿ってそれだけでなんか尊い。

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.5

Tom Waits: Well... we could go to Taco Bell if that's more your style.
Iggy Pop: You callin' me a Ta
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(2017年製作の映画)

3.0

タイトルの回収も鮮やかだし、作中作に仮託された2人のトラウマや関係性という構造も納得だけど、どうしても好きになれない個人的な趣味嗜好の問題。「劇的」すぎる。

レゴ(R)ムービー2(2019年製作の映画)

4.0

デュプロ星人擁するSyster星雲に侵略され、“アルママゲドン“まで迎えようとするLEGO®︎ワールド。日本だったらダイアブロック?

今回は『マトリックス』ではなく『マッドマックス』や『BTTF』へ
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つみきのいえ(2008年製作の映画)

4.0

僕は風見2さんという漫画家さんが大好きなのですが、彼の『写真』にある「人生ってもしかしたら ものすごい量の写真なのかもしれないな〜」というセリフを思い出して一人で泣く。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

アクサダイレクトのアンバサダー契約を手放すのも厭わない、岡田将生の怪演。堤真一も叫んでないで見習え。

演技を通じたコミュニケーション論は『親密さ』を、虚ろなカメラ目線の独特な1Sは『寝ても覚めても』
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音楽(2019年製作の映画)

4.5

たとえ検索によるファインダビリティが下がったとしても、この作品のタイトルには『音楽』とつけるしかなかったように思える。

ピンク・フロイドと岡村靖幸の邂逅。コミカルなシーンもオフビートな間も個人的には
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.5

アルバート・フィニーが出てきただけで泣ける。全人類の祖父?

エルフ 〜サンタの国からやってきた〜(2003年製作の映画)

4.0

「海外のクリスマス・ムービーといえば実はこれ!アメリカではあの『ホーム・アローン』より支持されているんです!」なんてテキトーなホラ吹いても信じる人が一定数いそうな謎のクオリティ。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

ハンス・ジマーの劇伴は、相変わらず\\デューーーーン//って感じ。

リンチ版を予習済みだと、「ここ、こんな面白かったんだ」という新鮮な驚きとともに観られて退屈はしませんが、内容としては何も始まって
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ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

4.0

「ビッグマックなんか食べやがって ふざけるな」「(企画が頓挫し失意の最中、リンチ版を観て)観てる間にだんだん元気が出てきた。あまりのひどさに嬉しくなった。大失敗だ!」

ホドロフスキー版『DUNE』が
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ひらいて(2021年製作の映画)

4.0

便箋なのか折り紙なのか心なのか。
「ぶどうジュース」や「手紙」といったギミックを生かした、前/後半のストーリーの転調が印象的。

大森靖子は、からだを“ひらいて”「脱皮する前の少女を引き摺り出」すらし
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.5

Jホラーの金字塔。お猿のミイラ。

超展開に見えがちだけど、猟奇的殺人に至るファクターはきちんと、しかしさりげなく説明されていて、完成度がひたすらに高い。

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.5

張り込み捜査のためにチキン店を買収した麻薬捜査チーム。繁盛しすぎて捜査が疎かになるのも納得の水原カルビ風チキン。

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

4.0

無性に泣ける。

時代の変遷を表す、ラジオ・レコード・CD。

架空OL日記(2020年製作の映画)

4.0

めっちゃ好き!いい時間。
吉澤佳代子ファンだったけど、『月曜日戦争』使われているの知らなかった!

不満ではないが引っかかる点としては、やはりあくまで派遣社員ではなく、金融機関の一般職だからこその“余
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.0

同性愛を描いた作品に対してわざわざ「普遍的」だの「純愛」だの、余計な形容はつけたくないけど、ただあまりにも(精神的?)遠距離恋愛の描写が“あるある”すぎて可笑しみすらある。純猥談投稿できんぞ。

カウ
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.5

アバンタイトルからのアデル、(ややベタだけど)ここぞというタイミングのベン・E・キング、人生を歌い上げたThe Verve。選曲はひたすら好み!

『胸騒ぎの恋人』『わたしはロランス』派で、『マイ・マ
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トラフィック/ぼくの伯父さんの交通大戦争(1971年製作の映画)

4.0

さようなら、全てのユロ伯父さん。

スケッチ・コメディというジャンルの特性上、本作のモーターショー会場への珍道中という一つの設定だと、確かにクドさやテンポの悪さも否めないのだけど、被写界深度の深い映像
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ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

4.5

フランスの架空ことわざ“犬と甥に好かれる男を手放してはならない”

風刺や皮肉を軽やかにまぶした、最高のエスプリ感。

ぼくの伯父さんの休暇(1952年製作の映画)

3.5

画面いっぱいの有機的なエキストラ、脇役。

スマホの画面で見ている時はどこかノれなかったけど、テレビに変えた途端一気に引き込まれた。次は名画座のスクリーンでなければ。

ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

4.0

"And I'm gonna marry Donald Trump!"

ビルや空港が舞台の前作までと打って変わりNY中を駆け巡るジョン・マクレーン。「まだ1時間あるよ!」と驚嘆する中盤までの怒涛の展
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ダイ・ハード2(1990年製作の映画)

3.0

さすがに「死ななさ」がカンストしている感がある。

敵組織のランドローバー・ディフェンダーがカッコ良すぎ。

ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.0

LAのハイテクビル・ナカトミビルを舞台にした、ノンストップアクション映画の大作。そしてクリスマス映画の傑作。

一人でテロリスト達に立ち向かって勝てそうな、絶妙すぎるリアリティ・ライン。