MasaichiYaguchiさんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

MasaichiYaguchi

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ディスコーズハイ(2021年製作の映画)

3.3

音楽事務所で働く冴えない女性が、売れないバンドのプロデュースに奔走する姿を描いた本作は、監督・脚本・撮影・編集・楽曲制作を務めた岡本崇さんがバンドマンでもあるということで、音楽業界あるあるネタや監督自>>続きを読む

三姉妹(2020年製作の映画)

3.8

タイトルにあるように本作にはソウルに暮らす三姉妹が登場する。
長女ヒスクは別れた夫の借金を返しながら小さな花屋を営んでいて、反抗期真っ盛りの一人娘のボミから疎まれながらも“大丈夫なフリ”をして毎日をや
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母へ捧げる僕たちのアリア(2021年製作の映画)

3.6

南仏の海辺の町を舞台に、3人の兄たちと一緒に母を介護する少年の芸術への目覚めをオペラの名曲の数々と共に描く本作は、閉塞感漂う厳しい環境の中でも決して見捨てない、切れることのない家族の絆、オペラとの出会>>続きを読む

HANNORA(2022年製作の映画)

3.7

自身もロックバンドでの活動経験がある明石和之監督が、まだ独り立ち出来ない少年が自由を求める魂の叫びをロック音楽にのせて描いた青春映画は、今の閉塞感溢れる社会を色濃く映し出していく。
楽器が置いてある風
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マーベラス(2021年製作の映画)

3.4

マーティン・キャンベル監督がメガホンをとり、ライオンズゲートが製作を担ったキリングアクションでは、復讐心を秘めた暗殺者、完璧な護衛者、贖罪を求める工作員ら、裏社会で己の美学に従って生きる一筋縄ではいか>>続きを読む

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.8

コロナ禍における社会がもし暴走してしまったらという最悪な“仮定”で描く本作は、台湾で感染拡大していた謎のウイルスが突然変異を起こして人々を狂暴化させ、地獄絵図を繰り広げさせていて心底震え上がらせる。>>続きを読む

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.9

スティーブン・キングの息子ジョー・ヒルが作家デビューを果たした短編集「20世紀の幽霊たち」の一篇「黒電話」をスコット・デリクソンが監督、ジェイソン・ブラムが製作を手掛けた本作では、子供の連続誘拐事件を>>続きを読む

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.7

「トイ・ストーリー」シリーズに登場したおもちゃのバズのルーツが明らかにされる長編アニメーションは、誰しも何らかで失敗して自責の念で落ち込むが、助け合う仲間がいれば立ち直れることを、笑いと手に汗握るアク>>続きを読む

ジャバーウォッキー 4Kレストア版(1977年製作の映画)

3.8

テリー・ギリアムが1977年に手掛けた単独長編監督デビュー作で、ルイス・キャロルのナンセンス詩をモチーフにした冒険ファンタジーコメディは、とある王国を舞台に凶暴な怪獣退治に巻き込まれた青年の活躍をブラ>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.9

「キング・オブ・ロックンロール」と称されるエルヴィス・プレスリーの人生をバズ・ラーマン監督が映画化した本作は、スターとして人気絶頂のなか若くして死を遂げた謎を、マネージャーのトム・パーカーの視点から紐>>続きを読む

ゆるキャン△(2022年製作の映画)

4.0

あfろの人気コミックを原作に、女の子たちがアウトドアを楽しむ姿をゆるやかに描いたアニメ「ゆるキャン△」の劇場版は、時が経ち大人になった彼女たちがキャンプ場作りに奮闘する様を、キャンプする楽しさを交えて>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.9

ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作は、自身の出世作「ブギーナイツ」と同じ1970年代のアメリカ、サンフェルナンド・バレーを舞台に、アラナとゲイリーという年上女性と年下男性による恋のシーソーゲー>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

人生は或る意味、選択の連続だと思う。
先ず、どのような両親のもとで生まれるか?
そして進学、就職、恋愛、結婚、出産、育児等、数え上げたら切りがないと思う。
デンマークのヨアキム・トリアー監督が手掛けた
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ラストサマーウォーズ(2022年製作の映画)

3.7

狭山茶が有名な埼玉県入間市を舞台に、自主映画制作に奮闘する小学生たちのひと夏を描いた本作を観ていると、昨年ロングランヒットした「サマーフィルムにのって」を思い出す。
「サマーフィルムにのって」では、時
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破戒(2022年製作の映画)

3.6

島崎藤村の名作「破戒」は、1948年に木下恵介監督で、1962年には市川崑監督によって映画化されている。
前田和男監督が間宮祥太朗さん主演で60年振りに映画化した本作は、原作が出版されて110年以上の
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ルッツ 海に生きる/ルッツ(2021年製作の映画)

3.7

地中海の島国マルタを舞台に、伝統漁船ルッツで海に出る漁師の青年が、仕事の誇りと家族を養わなければいけない現実との狭間で葛藤する姿を描いた人間ドラマは、誰しもが直面する問題を描くと共に、地球温暖化の問題>>続きを読む

TELL ME hideと見た景色(2022年製作の映画)

3.8

1998年5月に急逝したロックミュージシャンhideが遺した音楽を、世に届ける為に奮闘する弟と仲間たちの姿を描いた本作は、当時のニュースでは知る由もなかったhideの周りの人々の悲しみや喪失感、そこか>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.9

吉田恵輔監督オリジナル脚本による「見返りを求める男と、恩を仇で返す女」による異色のラブストーリーは “嫌な気分”が胸一杯に広がるが、隠し味のようなエモさのせいか後を引き、また観たくなります。
イベント
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東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)

3.3

近代オリンピック史上初の開催延期、そしてコロナ禍による史上初の無観客開催、関係者の相次ぐ辞任、様々な問題や課題を抱え、賛否が渦巻く中で開幕した東京2020オリンピックの公式ドキュメンタリー映画2部作の>>続きを読む

ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.5

サンドラ・ブロックが主演とプロデュースを手掛け、チャニング・テイタム、ダニエル・ラドクリフ、ブラッド・ピットら豪華キャストが出演したアクションアドベンチャーは、笑い一杯に予想の斜め上をいくストーリー展>>続きを読む

鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成(2022年製作の映画)

3.4

荒川弘さんの原作漫画を山田涼介さん主演で実写映画化した「鋼の錬金術師」の続編となる完結編2部作の後編は、暴食のホムンクルス・グラトニーに飲み込まれてしまったエドたちは、エドが思いついた或る方法により脱>>続きを読む

あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

3.6

ホン・サンス監督がベテラン女優イ・ヘヨン主演で、一人の中年女性の心の旅を描いた本作では、長い間アメリカで暮らしていた元女優のサンオクが突然韓国に帰国し、妹ジョンオクのもとを訪れたところから物語の幕が上>>続きを読む

運命のマッチアップ(2019年製作の映画)

3.7

台湾の高校バスケットリーグ・HBLで活躍した実在の兄弟をモデルに、互いを思いながらも別々のチームで優勝を目指す兄弟の成長と仲間たちとの絆を描いた青春スポーツドラマは、スピードと迫力のある試合シーンに心>>続きを読む

さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について(2021年製作の映画)

3.5

ドイツの児童文学作家エーリッヒ・ケストナーが1931年に発表した大人向け長編小説を、トム・シリング主演で映画化した本作は、カリカチュアされた映像のコラージュや往年のベルリンの美しさを際立てる描写などを>>続きを読む

ゲキ×シネ「狐晴明九尾狩」(2021年製作の映画)

4.5

「劇団☆新感線」が劇団旗揚げ41周年興行として、中村倫也さん、向井理さん、吉岡里帆さんらの出演で2021年秋に上演した伝奇ファンタジーを、映画館のスクリーンで堪能できる「ゲキ×シネ」作品として映像化し>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

1990年、ソマリアで内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちによる脱出劇を映画化した本作は、正に呉越同舟での南北朝鮮の大使館員たちのサバイバルを手に汗握る展開で描いていく。
ソウル五輪で大成功で
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バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年製作の映画)

3.5

アーサー・コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズシリーズの長編小説を原案に、ディーン・フジオカさん演じる犯罪捜査コンサルタント・誉獅子雄と岩田剛典さん演じる精神科医・若宮潤一が数々の難事件に挑む姿>>続きを読む

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.1

鶴谷香央理さんの同名漫画を芦田愛菜さんと宮本信子さんの共演で実写映画化し、ボーイズラブ漫画を通して繋がる女子高生と老婦人を描いた本作は、年の差を越えて“好きなもの”を共有する素晴らしさを描いていく。>>続きを読む

ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.0

「事実は小説より奇なり」と言うが、ロシア反体制派のカリスマ、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリーを観ていると、ナワリヌイ暗殺未遂の顛末や、その真相を解明する展開は下手なスパイ小説よりスリリン>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.8

2018年に公開された是枝裕和監督総合監修のオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」内の短編を長編映画化した本作は、監督・脚本を務めた早川千絵さんの長編デビュー作。
本作は、2025年に
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.6

芥川賞作家・今村夏子さんのデビュー作で、第26回太宰治賞受賞作でもある原作を、大森立嗣監督作などで助監督を務めてきた森井勇佑さんが長編監督デビュー作として映画化した本作は、広島で暮らす小学5年生で少し>>続きを読む

初仕事(2020年製作の映画)

3.4

人づてに赤ん坊の遺体の撮影を依頼された写真館の若いカメラマン山下は、良い経験になるかもしれないとその依頼を受けることにした。
赤ん坊の父親で、妻も失っている依頼主の安斎は、若い山下に不安を抱いて断るも
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妖怪シェアハウス 白馬の王子様じゃないん怪(2022年製作の映画)

3.5

気弱な女性が妖怪たちと一緒に暮らす中で成長していく姿を描いたテレビドラマ「妖怪シェアハウス」シリーズの劇場版は、作家を目指して出版社で奮闘する毎日を送って仕事に追われ、素敵な彼氏との出会いがない澪が恋>>続きを読む

クリーチャーズ/宇宙から来た食人族(2020年製作の映画)

3.2

「エイリアン」「グレムリン」「ヒドゥン」「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」「マーズ・アタック!」「プラン9・フロム・アウタースペース」「ウォーキング・デッド」「ミニオンズ」など、数々のSF、ゾンビ、>>続きを読む

義足のボクサー GENSAN PUNCH(2021年製作の映画)

3.6

カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した「キナタイ マニラ・アンダーグラウンド」をはじめ「ローサは密告された」など不条理な社会の中でもがきながら生きる人々を描いてきたフィリピンの名匠ブリランテ・メンドーサが>>続きを読む

異物 -完全版-(2021年製作の映画)

3.6

「転がるビー玉」の宇賀那健一監督が手掛けた連作短編「異物」「適応」「増殖」「消滅」の4作品を繋げて1本の作品として劇場公開した本作は、延々と続く退屈な時間を過ごす人々の日常に、何ら理由もなく介入してき>>続きを読む