Asinoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

これは落ちた男とその妻の関係性を、裁判のかたちをとってじっくり「解剖」する話だ。
メスは次第に深部に分け入り、どろりとした臓物が顔を見せる。
でもはらわたまできれいな人などいないのと同じように、嫉妬や
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.5

『#ジョンウィックコンセクエンス 』
配信待ちしてたんですがやっと見た。

出てくるたんびにお洋服が違うビル・スカルスガルド、最高ですね。(ほぼ彼のために配信待ってた)

本筋はね、本当にもうお腹いっ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

だいぶ今さらですが今日やっと夫と『キラーズ・オブ・フラワームーン』見たんですけど。
感想がふたり揃って「うへぇ!(ひどい・うんざり…・疲れた!!)」だったので、今、各自皿を洗うなどして休憩しているとこ
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エターナル・ドーター(2022年製作の映画)

3.8

A24祭り2本目は『エターナル・ドーター』
ティルダ・スウィントンが年老いた母親とその娘の一人二役で出てくる不気味なお屋敷もの。でもホラーではなく、わりとシンプルな心象風景の映像化的な話だった。

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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.5

「ショーイング・アップ」こんな早々に見れると思ってなかった、ケリーライカートの新作は、個展を前に様々なことで苛立つ主人公の、日常の悲喜こもごも。

冒頭はお得意の横移動~な感じの撮影でわくわくしたけど
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グロリア 永遠の青春(2018年製作の映画)

3.8

オリジナル版は未見。作中のグロリアと同じ世代かなぁと思うので身につまされるところが多すぎてなかなかしんどかった。
印象深いのは男絡みの話じゃなくて、娘と母親との関係のとこかな。空港のシーンと迎えに来て
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イヌとイタリア人、お断り!/犬とイタリア人お断り(2022年製作の映画)

4.3

#MyFFF2024

作者が祖母の話を聞くという体裁&ひとひねりあるクレイアニメの造形で描かれる、20世紀前半に北イタリアからフランスに移住した家族の歴史。

山間部の村で暮らしていたウゲット家の
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楽園(2023年製作の映画)

4.1

#MyFFF2024
「楽園」
少年院で出会った相手と恋におちてたジョーの、念願だったはずの出所を目前にしたタイミングでの心情を丁寧に描いた作品。
「苦い涙」でドゥニ・メノーシェを余裕の表情で誘惑し
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のら犬(2023年製作の映画)

-

#MyFFF2024
幼馴染みの二人の男の関係性を描いた話。
ずっと小馬鹿にしてた相手に恋人ができて、二人の関係に依存してたのはどっちなのか?というのが見えてくるのだけれど。
なにもできないくせにただ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

原作既読(ファミレスまで)

行く前は「さすがに中学生とやくざを実写はどうなの?」と思ってたんだけど、なんか絶妙でしたね。
話は全部わかってるのに綾野剛の、というか差し挟まれる「紅」の威力がなかなかで
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雪山の絆(2023年製作の映画)

3.8

同じ事故を扱っている「生きてこそ」は未見。
基本サバイバルものとか怖いので見ないし、事故の時の映像とかがすごいというレビューも見てますます躊躇したわけですが。
若者を中心とした集団がこんな状況に追い込
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ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー(2015年製作の映画)

4.0

ハリウッドで絵コンテライターから最終的にはプロダクションデザイナーだったハロルドと、リサーチャーとして活躍したリリアンの夫婦の60年を描く。

絵コンテ作家とひとくちに言うけど、カメラの特性とセットの
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.8

音楽配信に夢中な高校生の息子と、女性向けのシェルターを運営する母親。まるで違うふたりのようだけど、夫であり父親である人の「君たちはそっくりだ。自己愛が強すぎる」という言葉に全てが集約されていた気がする>>続きを読む

ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

4.2

マケドニアの話なのだが、これはぜんぜん「特殊な宗教と伝統が残る国の話」なんかではない。
だいたい日本だっていまだに土俵に女性が上がるのは禁忌だったりするじゃない?根拠なんかなくただそれが「伝統」とされ
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ため息に乾杯(2024年製作の映画)

3.5

昨日からNetflixにきたダン・レヴィの主演・監督作。

アーティストのマークは、ベストセラー作家だった夫のオリヴァー(ルーク・エヴァンス)を突然の事故で亡くしてしまう。
落ち込む彼を親友のソフィー
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

-

シアーシャ・ローナンとポール・メスカルの共演なので期待しないわけにいかないし、アマプラに来ると聞いて楽しみにしてたので配信初日に見ましたが。これはなんて言ったらいいのか。

世界中どこも気候変動で荒れ
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ブラックベリー(2023年製作の映画)

4.0

TLの評判を見て知ったのだけど、確かにすごい面白かった。

そもそもこういう、「天才だけどビジネスに向いてない人」と、「ゴリゴリのビジネスマン」が組んで成功していく話、好きなんですけどね。

全体的に
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夜に生きる(2015年製作の映画)

3.0

ベン・アフレック監督主演のマフィアもの。
スコセッシみたいなことをやりたかったんだということはわかった。画は格好いいところもあった。
けどなんかどうにも退屈で、何度も寝てしまい、夫は早々に離脱。

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アウトフィット(2022年製作の映画)

4.2

今日からNetflixで配信の『アウトフィット』、最高でした。
元旦からいいものを見た。

シカゴの仕立て屋がマフィアの抗争に巻き込まれる話、なのが、実はいろんな過去があるマーク・ライランスが針仕事を
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アワ・レディーズ(2019年製作の映画)

4.0

以前Netflixで配信されていた時に話題になってて気になっていたのに見そびれていたんですよねこれ。
90年代、スコットランドの田舎で、カソリック系女子高の合唱部にいる少女たちの24時間を描いた作品。
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不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

-

超成績優秀者が集まる高校に特別枠(母子家庭だから)で入学した主人公は、数学が苦手だったけれども、偶然知り合った用務員の男に教えてもらうことで数学の楽しさに気づいていく。一方、実は数学の天才でありながら>>続きを読む

フル・モンティ(1997年製作の映画)

3.5

すごく久しぶりの「フル・モンティ」見ました。まさかこれが今年の映画初めになるとは(笑)
昨日訃報が流れたトム・ウィルキンソンさん追悼だったわけですが、遠慮なく笑わせてもらいました。

記憶の中ではもっ
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

4.0

マーク・ラファロ主演&プロデュースで、デュポン社の環境汚染隠蔽を告発した弁護士の、20年あまりにわたる戦いを描いた作品。

主人公は元々デュポン社の顧問になることを目指していた大きな事務所の弁護士で、
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パリタクシー(2022年製作の映画)

3.7

評判いいのは見てたものの、よくあるフランスの「軽いいい話」かなぁと思って見そびれていたやつ。
お金はないし免停寸前、苛立ちを募らせていたタクシー運転手が、ある日施設にはいるためにタクシーを頼んだ老婦人
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さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)

3.7

ケベックの海辺の小さな街に暮らすレオニーの、愛着のあるもの(この場合父とその職場)を奪われた感と、未成年だから母親とその新しい恋人(彼女にとっては父の敵)と別れて自由に暮らしたくてもできないもどかしさ>>続きを読む

スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方(2014年製作の映画)

4.0

「スケルトン・ツインズ」なぜかネトフリのおすすめに出てきたので見てみた。
クリステンウィッグとビルヘイダーが双子、というだけで見るでしょって感じだけど、同じ日に自殺未遂を考えていたということがわかる、
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

-

感想は、あー、まあ時間ないよね、そりゃそうだろ、と、スローモーション使いすぎでは(苦笑)の連続。あとはスター・ウォーズと7人の侍ってほんと改めてすごい映画だったんだな、という感慨。

ペ・ドゥナとチャ
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.3

これは予備知識ゼロで見て、えー?!どうなっちゃうのいったい?ってなるのが醍醐味の映画だと思うので、詳しいことは書きませんが。
だがほんとさいっこうだった。ひどくてキモいが(誉めてる)

大学の雰囲気に
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

-

特に期待もしてなかったけど、本当になにも残らない映画だった(苦笑)
思うに、ケイリーエルヴィスの役をヒュグラで見たかった気がするよね。(あの映画が思い出される)

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.3

12/20
バーンスタインの伝記映画、と思って見たのだけれど、まあそれはそうなのだけど、思いきっていろいろ削ぎ落として、彼と妻フェリシアとの関係性にフォーカスした内容の映画だった。
いびつなところもあ
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.2

原作読んでましたね私。見るまで忘れてたけど、めちゃくちゃベストセラーだったもんね。

あくまでも少女の目線ではあるけど、東京の恵まれた環境のお嬢さんの生活が、戦争によってじわじわ色を失っていく様子が静
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

-

戦後のもと兵士の罪悪感やPTSDについての話になってる点は評価するし、トクサツ的にはよかったのかもだけどもうほんと山崎貴 映画すぎて無理だった。あまりにも演技が大げさだし叫びっぱなしだし台詞が説明的す>>続きを読む

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

3.5

そういえばこれは見てなかった、と思って。
主演がファーリー・グレンジャー。「夏の嵐」を思い出さないわけにいかないし、終始無駄に色っぽい。
これヒッチコックだからそういう色がなくなっていただけで、もっと
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ウィンブルドン(2004年製作の映画)

4.0

12/12
試験が終わってあまりにも疲れてたのに、夫につられて変なの見ちゃったので口直し。
絶対的安心感を求めているときにはこういうの。

ポール・ベタニーが可愛いのはもちろんだけど(もちろん)(独り
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

-

夫につられて見てしまったんですが。
過激派ヴィーガンに襲撃され、そのうちの一人をうっかり殺してしまった肉屋の夫婦が、(草食の)人肉の美味しさに気づいて連続殺人をしていく話。
ブラックユーモアというより
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