ゆうゆさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

コレクションする女(1967年製作の映画)

3.9


とんでも勘違い野郎の痛々しさに面白すぎ
て体がむず痒くなった。
序盤に出てきた 外見で付き合う相手を選ぶ
って女、お前がゆうなよって思えるロメー
ルさんのほっこりセンスやばい。
そもそも彼のことなん
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.4


パパはひとりよがりの夢みるユメオ
ムスメも白く自分色に染めたいあまり
彼女への無垢な愛を曇らせてしまった
空っぽの寂しさを
彼女を忘れることでしか拭えない、
絶望感全開の空虚な眼差しが悲しい

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そんなの気にしない(2021年製作の映画)

4.4


LCCでの日常やお仕事ぶり、短いオフでの
慌ただしい時間の中で過ごす気怠く奔放な
等身大の姿を20代働く女子の密着ドキュ
メンタリー形式で映し出す。
そこには仕事への姿勢が変化していく様子
や不安定
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シュザンヌの生き方(1963年製作の映画)

4.0


ねんねのベルトランが 女に隠された性分や
本能的なしたたかさに気づくおはなし。
世間の評価で自分のそれまで抱いてた印象
とは異なる彼女の一面に気づき、それまで
視野に入らなかった魅力がほんのり見えて
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モンソーのパン屋の女の子(1963年製作の映画)

4.3


薄っぺらい男と
下町のサブレを売る少女と
"シェフのお菓子"を頼む女

みんなそこそこにしたたかで絶妙。
すごく面白かった、
終わり方も好き。


無駄に歩いたけど無駄じゃない、
ゴミをぽいぽい捨
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ノベンバー(2017年製作の映画)

4.2


それぞれの愛の一方通行が導く悲恋

眩い白さと漆黒の闇が蠢く
愛おしさと悲しみを内包した
宝石のような珠玉のお伽噺


様々な魂が共存する幽玄的な異空間、
シュールで摩訶不思議な導入に導かれ
美と醜
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.6


線香花火のように一瞬で燃え尽きて
朽ちていった尊いいのち。

彼女が死に急いだのはもしかしたら
シイノの子どもとして
早くうまれかわりたかったからなの?

それでもこの先もずっとマリコは
シイちゃん
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離ればなれになっても(2020年製作の映画)

3.7


男女4人の40年の人生を描いたおはなし。

まだ何色にも染まってない若者たち4人で
紡ぐ青春時代の弾けたわちゃわちゃと
狂おしい恋心
時の流れのなかでそれぞれの人生が交錯し
派生していく葛藤ときらめ
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7月の物語(2017年製作の映画)

4.1


夏の男女のわちゃわちゃは
ぐだぐだでとげとげしく
痛々しくてさめざめとしてて
陽炎のようにゆらめいていた

本能と気持ちが丸だしでまっすぐで
自由で開放的で正直で楽しいけど寂しい。
柔道とフェンシン
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やさしい人(2013年製作の映画)

4.7


凍てついた冬の冷たい空気が
ロマンティックに浮かれてとろけた
彼の桃色の♡をゆっくりと凍らせ
尖って残酷な狂気(凶器)へ
じわじわとその姿を変えてゆく

小さな不安がみるみる膨らむ歪な猜疑心、
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勇者たちの休息(2016年製作の映画)

3.0


山の景色が広大すぎてのみこまれそう。
わたしも1度くらいあんな絶景のなかを
走ってみたい🚲
プールサイドで寝そべってるおやじが
ひたすら喋ってたけど、後ろで寝そべる
準備してた 関係ないおじいちゃん
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獅子座(1959年製作の映画)

3.6


太陽に支配された獅子座おとこの
パリおさんぽ

自堕落に適当に生きてきた男が
金星(自分)を撃ち抜き 目当ての遺産も貰えず
やがてホームレスへと堕ちていく

天高く突き上げられての激しく叩き落されて
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女っ気なし(2011年製作の映画)

4.3


饐えたにおいのTシャツに
小さくかかった水飛沫

微かに疼く恋のざわめきは
じぶんのハートの温度でゆっくりと
乾いてしまっても
いつしかきらめく結晶に変化して
いつまでもお互いの心の片隅で
そっとき
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遭難者(2009年製作の映画)

4.0


被るところのほぼないふたりだけど
お互いの抱えるどうしようもない孤独に
肌で気づき、自分の 相手のそれを埋めあお
うとして自然と惹きあったのかもしれない。
なんてことない1泊2日の出来事なのに
その
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狼の血族(1984年製作の映画)

3.2


この狼の変身シーン、子どものころに
絶対みたことある気がする。
なんかキョーレツだった



2022-250

モンフォーコンの農婦(1968年製作の映画)

3.5


農場の嫁目線のドキュメンタリー

田舎の農場暮らしに馴染み 彼女はこの生活をとても気に入ってるみたいだけど どんな暮らしにだって良い面も問題点もあるよねってオチ。ラストはバッサリ笑。


2022-
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ベレニス(1954年製作の映画)

3.4


彼がさいごに手にした粒たちの
白い宝石のようなきらめき

彼女が美しい歯並びで笑う映像が
ふつうにホラー。
モノクロが映えます🤍


2022-322

紹介、またはシャルロットとステーキ(1961年製作の映画)

3.9


大きなお皿にひとくち大の肉とフォーク。
女子がすんとして強気なんだけど
憎めない彼にじつは結構めろめろな感じ‪‪❤︎‬

あーだこーだ言いながらも まったくめげず
に女子のハートに入り込むとこにロ
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ある現代の女子学生(1966年製作の映画)

3.0


学びと社会進出
その両方にくわえ プライベートも充実している学生さんもいて未来は明るい…?
ちらっと出てくる新婚家庭のインテリアがまた素敵。
そしてネコホラー映画🥺


2022-319

パリのナジャ(1964年製作の映画)

4.0


異国の女子学生のパリおさんぽ。
どのシーンを切り取ってもおしゃれで
多様性のある街で 彼女はパリを発見す
る以上に自分を教わる。

ショートカットに快活な瞳
シンプルなファッションでひとり煙草を
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ヴェロニクと怠慢な生徒(1958年製作の映画)

3.4


子どもの優勝🫠

分数のわり算、教え方下手よね。
ラストシーンのきめポーズが可愛すぎる



2022-320

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.1


音のない世界で感性を研ぎ澄ませ
目を澄ませて生きるケイコ

跳んで働いて練習して、
走ってまた練習して...。
淡々と何気なく映る日常の中でも
見えないバリアに閉じ込められた、
あるいは自ら閉じこ
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白い朝(1965年製作の映画)

3.4


まだ真っ白なもちもちの生地が原型を
とどめないまま捏ね回され 発酵し形作られ
やがてこんがりと深い味わいと硬さを成し
ていく、まるであの時の私たちのように。

「他人の顔」でケロイドを負った幸薄な
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他人の顔(1966年製作の映画)

4.6


言葉が浮かばないほど痺れた。

自身のアイデンティティの喪失によって得た 苦しみを伴った自由と表裏一体の孤独。たかが面の皮一枚、されどその一枚にひとは自身の存在意義を見出し 愛を模索し翻弄され続ける
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.1


陰鬱な奥行きに果てしなく引き摺られ堕ちていく様子を目で耳で体感させ あとからゾワゾワと鳥肌が広がっていく感覚。直接的な残酷描写よりもよっぽど怖い人間の滲み出る狂気と 闇の心理を煽る演出がずば抜けてい
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最後の家族(2016年製作の映画)

3.7


鬱病で不安的な息子と彼を見守り続ける
夫婦の後年を描いた伝記映画。
ドラマティックな展開はないけど
映し出されるシーンはある意味ずっと
エキセントリックな家族の日常。

息子の元へ向かう父の背中は
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(2012年製作の映画)

4.0


見上げた空は澄んで高く
広大にのびる大地にひとり

孤独な地での四季が移ろう圧巻の情景と
どこまでも残酷的に夜空を彩る
宝石の瞬き

覆い被さる静けさに犯され
孤独な刹那に佇む果てしない空間、
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冬の旅(1985年製作の映画)

4.0


海の泡からうまれ
薄汚れて乾いた世界に堕ちてきた
18歳の乙女

通り過ぎてゆく色んな種類のおとなたち
世知辛い社会のなかを
じぶんの足で楽しいを求め
"自由"に縛られ
ときに笑い ときに涙し
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スモーク(1995年製作の映画)

4.4


"煙の重さ"


大切なことは 目で楽しんで触れて
飾って眺めるものだけではなくて
立ちこめては消えていく煙のように
儚い記憶の片隅でそっと曖昧に息ずいて
いるものなのかもしれない

時折 萎
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.8


カオス🍎




瑞々しい豊かな緑に木霊する
ハーパーの不協和音、
禁断の果実の甘酸っぱい香りとともに
彼女の心をみるみる蝕んでゆく
同じ顔面の嫌悪

一斉に緑の大地を覆う赤い雨が
彼女を醒めない悪
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あのこと(2021年製作の映画)

4.4


原作タイトルは「事件」に対し物憂げで
秘密めいた "あのこと" って邦題が観終わ
る頃にはかなりしっくりと効いてくる

日々を謳歌し前途明るかったヒロインが
狭いフィルム枠のなか 不穏に轟く音響と
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.8


マンガを読んだ詳細は忘れかけたまま
それぶり楽しみにしていたメンバーとの再会。
当時 必死でページを捲ったあのときめき、
懐かしいメンバー達の個性を思いだしながら
映画はそれを彷彿とさせる興奮の坩
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.8


ペルシャ人になりすました男の数奇な運命。
パッと見はすぐに撃沈しそうなモヤシ青年。だけど彼は 持ち得た運と知能と機転の速さでその細く途切れそうな命の糸を繋ぎ、思いやりと決死の努力の果てに後世に "
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ヴェラは海の夢を見る(2021年製作の映画)

4.0


涙でできた冷たい海の底に
のみこまれようとも
太陽に向かってはい上がり
大きく息継ぎできる強さを
彼女は持っている

言葉には出せない想いも
違う表現で訴えかける強さを
彼女はもっている

不条理な
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.5


ネコ画家ルイス・ウェインの人生

愛する奥さんからの多大な影響を受け
生涯 ネコのイラストを手掛けた主人公。
その切なくも波乱に満ちた 独創的で
飄々としてて どこか悲しげな面影を残す
彼のまっす
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冷静と情熱のあいだ(2001年製作の映画)

3.6


長いし内容もありふれてるけど 当時の時代感?なのか とにかくゴージャスなバブリー感。イタリアの家屋の天井がえげつなく高いし 日本での実家はセレブだしアパートも有り得んくらい広い、は~(ため息)。
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