chanさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ある用務員(2020年製作の映画)

3.7

登場人物のキャラの濃さとキレキレのアクションシーンに最後までのめり込めた。「ベイビーわるきゅーれ」や「黄龍の村」に出演されてた、あの人やあの人やあの人も出てて、オールスター的なのも楽しい。「ソワレ」で>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.9

瓜田を演じる松山ケンイチのすべてがかっこよくみえた。小川も楢崎もみんなかっこよかった。報われる、報われないとかの次元を越えた生き様に胸を打たれる。目を向けず見過ごしてしまいそうなところを拾い上げてスポ>>続きを読む

草の響き(2021年製作の映画)

4.1

立ち止まれば転げ落ちてしまう長い坂を登り続けているような感覚なのだろうか。自分の苦しみは自分だけのものだと諦めざるを得ない孤独、受け入れることの恐怖に怯えながら"生"を求めて走り続ける男に函館の街はど>>続きを読む

黄龍の村(2021年製作の映画)

4.0

何を観せられてるんだろう...と思いながら気づくとのめり込んでいて、めっちゃ面白かった。盛り沢山の66分、お腹いっぱい。

ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)

3.5

最初はバカバカしく思いながらも徐々に2人の背景と魅力に引き込まれました。偏見に満ちたディナー、ディスってくる輩、胡散臭い世の中にに"NO"を!孤独な少女とパンクロッカー、はみ出し者の2人が社会に中指を>>続きを読む

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

3.9

愛と安らぎを求めるも満たされず拗らせる衝撃のバイオレンス&ラブ。不器用で宿命的なものを背負いながらもガムシャラに生きている、人間の不完全さとどうしようもなさが辛くて沁みた。偽りの愛で充分なので平穏がい>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.8

163分も苦じゃなかったです。ありがとうダニエルボンド。アナ・デ・アルマスが神がかり的なキュートさでした。

トムボーイ(2011年製作の映画)

3.5

子どもたちが瑞々しく、眩しい。思わず笑みがこぼれるシーンもあったけど、純粋無垢な故の残酷さ、自我の芽生え狭間で揺れる繊細な心に胸が締め付けられる。夏の終わりと現実との対峙、理解者であろうと寄り添う妹の>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.8

森田くんが凄かった。「悪魔を見た」を観たときの放心状態に近いものがある。前半のほんわかコメディムードが一転、この切り返しには驚いた。張り詰めた緊張感がラスト、込み上げる切なさとともに解けていく、色んな>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.0

幼馴染の七月と安生。性格も境遇も違う二人の半生、複雑な感情が絡み合う愛憎と友情、すれ違いと再会を重ね辿り着く場所。時系列を錯綜し畳み掛ける展開に心揺さぶられすぎた。影と日向、身を寄せあう七月と安生、沁>>続きを読む

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

4.0

被写体としての彼女は美しく愛おしい。"本当の姿を撮りたい"そう願った自分と彼女を受け入れられない自分、彼は最後カメラマンとしての選択をしたのだと思った。観賞後自分を正当化したい気持ちが沸いた"どう見ら>>続きを読む

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.5

振り返ってみると意味があることよりも、無駄に思えたことの方がキラキラ輝いて心に残っていることがある。大豆田とわ子の言葉が蘇る「言葉にしてしまうと、感情が言葉に上書きされてしまう気がして」はっきりさせな>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

予想を超える面白さやった!どこで誰に見られてるか分からない緊張感、いつ核戦争が勃発してもおかしくない緊迫感の中で素人が頑張ってたとは!平凡故の葛藤を抱えながらも体を張る勇気、平和を思うが故の決断、東西>>続きを読む

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.5

酒浸りの生活を送るユージン・スミスの晩年。アイリーン、そして水俣の人々との出会いが彼を再起へと向かわせる。葛藤しながらも被写体と向きあい続ける姿は、あなたも"目を背けてはいけない"とのメッセージのよう>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

3.8

他者視点の欠落という想像力の欠如は誰人をも加害者にしてしまうリスクを孕んでいて、ただ不条理を前に理性だけでは説明がつかない問題もあって、どう折り合いをつけるのか。けど、この世界には他者の不在という空白>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.5

復讐か、救済か、手のひらの上で転がされているだけなのか。底が知れない女の覚悟、はっきりしない男の優柔不断さ、嘘か本当か現実か虚構か、自分は何を見させられてるのか。生きた心地がしない"先の見えない心理戦>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.5

分からないことを頑張って分かろうとすることと、自分の中にある大切なものを大切にすること、安易にどっちが良いということでなくバランスが心地よい作品。成田凌さんと清原果耶さん、二人の会話劇が微笑ましくて">>続きを読む

彼女は夢で踊る(2019年製作の映画)

4.0

儚さと切なさが胸に迫る、ノスタルジックで素敵な作品でした。この雰囲気に漂っていたいけど、限られた時間だからこそ、美しく輝く。夢はさめても、心の中にその幻影は残り続けることだろう。

永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.5

ゴッホが見た世界に寄り添い映し出される美しい景色に心洗われ、解放感に浸った。描かなければならないという衝動、自分が何者であるかを熟知し、先見性と情熱をもって筆を握り続けたゴッホの生涯にW・デフォーが肉>>続きを読む

いますぐ抱きしめたい(1988年製作の映画)

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香港の繁華街・旺角でギャングとして抗争に身を投じる男と彼を愛した女、束の間の安らぎを味わう二人の姿が儚くも美しく電話ボックスのシーンは鮮烈。不器用な生き方しかできない男の義理と悲哀と愛を描くスタイリッ>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.1

己の信じている"正しさ"は何かの側に立った独善的ものでしかないのか、真実を追い求めるほど、"何を大切にすべきか"の選択に揺れ動き、救いようのない現実に打ちのめされる。保身や欺瞞といった内面が炙り出され>>続きを読む

君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

3.8

"他者の人生に関わること"と真摯に向き合うが故に、自分の行いが正しかったのか思い悩む。"普通ではないのではないか"時に劣等感と無力感に苛まれながらも他者、社会との関わり方を模索し踏み出していく姿、答え>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

束の間の自由と解放の中で見せる女性たちの姿、燃えあがる炎。見つめられ、見つめ返す、絡み合う視線のやり取りに一瞬も目が離せないほど惹きつけられた。静寂、印象に残る音楽の使い方、象徴的な神話、まるで名画の>>続きを読む

AWAKE(2019年製作の映画)

3.8

プログラミングとの出会い、打ち込む中で、いつしか見失ってしまったあの頃の自分を取り戻していく"挫折からの再起"。静寂の中でほとばしる熱量、すべてをかけた者の意地と葛藤と駆け引き、分かる人にしか分からな>>続きを読む

ヒキタさん! ご懐妊ですよ(2018年製作の映画)

3.5

予期せぬ困難をもプラスに!互いの心に寄り添いながら明るく前向きに妊活に励むヒキタさん夫妻の姿にぐっとくる。一人の目標から二人の目標へ、適切な距離感を模索しつつも重ねた笑顔と涙の共有が、二人歩んだ時間を>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

飲むことの素晴らしさと、その限界、両面が絶妙なバランスで映し出され、生きていくことの儚さと切なさ、楽しさと愛おしさが胸に迫る。教師、夫、父親である前に一人の人間、逃げ道を作ることと本音を話せる友の存在>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.2

高校2年の夏、書道部の男子、大好きなアニメ、父親探しの旅、かけがえのない思い出の詰まった一夏を沖田修一監督ワールド全開で描く青春物語。ほのぼの癒されて、笑えて、瑞々しくて、ほろっと泣ける、世界観にどっ>>続きを読む

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.5

キレキレのカンフーも興奮したが、トニー・レオンの哀愁の破壊力が半端なかった。色んな要素盛り沢山で想像を遥かに超えてくる展開‼︎見様見真似であの強さオマケに賢い最強の妹シャーリン、ぱっと見普通からの最強>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

ぶっ飛び具合と緩い会話劇が絶妙なバランスで終始ニコニコしながら見入る。高校生から大人へ、社会に適合したところで自分にとって何の得があるのか、現実と折り合いをつけながら、自分らしく、無理なく、少女たちは>>続きを読む

ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.5

ついにここまで...次はどうなるのだろうか、本当にぶっ飛んでた笑。スケールもめちゃデカイけど、要は切っても切れないの家族の絆なんだよな。笑えてスカッとして爽快な余韻が残るだけでなく、しんみりお酒でも飲>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

演じることは他者になるでもなく、逃避でもない、決してなかったことになど出来ない、自分の中の矛盾と向き合い、折り合いをつけること。喪失と悔恨、時に生きることは残酷だ、だからこそ何気ないこの一瞬を美しく尊>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.5

"何をしてもええんじゃ!"なかなかのぶっ飛び具合に手に汗握る緊張感、面白かった‼︎解き放たれる悪魔に乱れゆく秩序、保身と利権に走るか、己の正義を貫くか、極限状態の中の苦渋と狂気、溢れ出る熱量。松坂桃李>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.5

絶妙な均衡で成り立つ人間関係。踏み込んでいいのか、いけないのか、言葉にすべきか、せざるべきか、他者のため、それとも自分のため。境界線を越えること、自分に嘘をつくこと、理解と心が追いつかない、でも分かり>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.0

想像を遥かに超える良さで畳み掛けられました。「お勧めの映画は?」と聞かれるといつも回答に困るけど、しばらくの間『フリー・ガイ』と言っておくことにします。愛すべき映画が一つ増えました。ストレートなメッセ>>続きを読む

欲望の翼(1990年製作の映画)

4.0

1960年代の香港。すれ違う想い、愛を求め彷徨う若者たちの運命が交錯する切なく儚い恋模様。湿っぽく仄暗い雰囲気から香り立つ色気と一瞬の中に永遠を見るような刹那的な美しさに惹き込まれる97分。果てしない>>続きを読む

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.2

サーフィンに打ち込む青年、波に立ち向かう日々、見つめる彼女、静かな海。淡々と映し出される一夏の情景がドラマチックで美しくて引き込まれる。心地よい静寂、透き通るキタノブルーに久石譲の音楽。もう戻らない">>続きを読む