chanさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.5

#マトリックス  レザレクションズ
確かにマトリックスシリーズの続編ではあったんだけど、また違った雰囲気のパロディみたいな印象。それはそれで面白いのだけど、求めていた世界観とは違っただけに、ちょっとポ
>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.3

偶然をどこかで必然にしたいと求める気持ち、そこには想像や願い、みたいなのがあって、選択の先に、また偶然が待ち構えている。なぜそうして、その言葉を選んだのか、考える余白のある会話劇に引き込まれ、垣間見え>>続きを読む

逆光の頃(2017年製作の映画)

3.5

京都の美しい風景とともに流れる日常をみていると、ふと自分の中にある忘れかけてた陽炎のような記憶を辿っていた。それは決して華美ではなくて、消え入りそうな、でも確かに頭の奥の方にある記憶。いつかの僕と、今>>続きを読む

ANNA/アナ(2019年製作の映画)

3.6

テンポもよく時系列弄りも相まって、最後まで飽きずに楽しめたし、なんとなく読めちゃう部分もあるけど、予想外の展開もあり満足!とにかくサッシャ・ルスが恐ろしく美しいですね。面白いけど、面白いでとどまった感>>続きを読む

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.8

冒頭、可愛い豚ちゃんの癒し効果と自然の音に身を任せすぎて、正直な所、睡魔が押し寄せてきたが、中盤あたりから何かを語りかけてくるような動物たちの瞳に吸い寄せられるように入っていけた。何の説明もなしに豚ち>>続きを読む

楽園の夜(2019年製作の映画)

4.0

死に向かって突き進む孤独な男女の最後のモラトリアム、果てしないブルーに漂う儚さと哀愁は北野武を彷彿とさせる。血みどろの韓国ノワールに所々効いたユーモア、そして待ってましたの覚醒、面白い!パク・フンジョ>>続きを読む

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.6

センシティブで官能的な三角関係。言葉はなくとも表情から伝わってくる心の機微と合い間に染み込んでくる美しいピアノの旋律が物語により奥深い印象を与える。支配欲に駆られ苦しみ悶える姿に人間のどうしようもなさ>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.5

ポーカーフェイスの裏に隠された"狂気"、鬼人ステイサムの冷静沈着な判断能力、圧倒的殺人スキルに惚れ惚れ大満足。スッキリ爽快ド派手にボッカーンというよりは、ノワールの香り漂う容赦なき無双アクション、これ>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

ホラー苦手な私でも心の底から観てよかったと思えました。冒頭から可愛いすぎるし、美しく幻想的な世界観に酔いしれ、これはサイコホラー⁉︎と思いつつ観てましたが、煌びやかなロンドンの街で現在と過去が交錯する>>続きを読む

消えない罪(2021年製作の映画)

3.5

刑務所を出所した女性、社会に受け入れられない現実。僅かな希望も打ち砕かれ、疎外され、絶望し、追い詰められていく姿、この世の不幸をすべて背負ったかようなサンドラ・ブロックの表情、佇まい、圧巻の演技。序盤>>続きを読む

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.5

自分の気持ちを真っ直ぐに伝える姿が眩しかった、摩擦なんて気にせずに「理解したい」と歩み寄る姿が愛しかった。曖昧にしないことはとても難しいと思った。自分の生き方を問われている気がした。軽々しいことは言え>>続きを読む

パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.9

アメリカンドリームなんて綺麗事だけじゃ手にできない、搾取する側か、される側か、道徳的に反するものの、普通じゃなくなることでしか勝ち上がれない弱肉強食なぶっ飛んだ世界!簡単にスッキリ爽快、傑作!とは言い>>続きを読む

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ面白かった。出版業界を舞台に繰り広げられる存続をかけた騙し合い、テンポよく加速していく怒涛の展開に唸った。現実の課題をどう打開するか、面白いを追求する熱量とポテンシャルの開花、極上のエンタ>>続きを読む

成れの果て(2021年製作の映画)

3.8

素顔って何だろうと考えさせられた。解けない蟠り、押し込み続けた感情が今にもはち切れるんじゃないかって緊張感に作品全体が覆われていて、田舎の閉塞感がそれをより際立たせる。どこか「悪なき殺人」でも感じた人>>続きを読む

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.5

ヴェノムのギャップにやられました、かわいい。そこまで奇を衒った作りではないものの、前作を超える迫力のアクションシーンに加えて、待ちつ待たれつの仲睦まじい姿に、ほっこり癒し効果も抜群。最強&最高のバディ>>続きを読む

悪なき殺人(2019年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃ面白い。なぜ女性は殺されたのか、様々な人の視点を通して事件の真相に迫るうちに、物語はミステリーの枠を超えて心の深淵を垣間見る人間ドラマへと加速していく。日常に溢れている言葉がいかに表面的な>>続きを読む

ずっと独身でいるつもり?(2021年製作の映画)

3.5

誇張され過ぎてる感じが否めず、教訓めいたファンタジーのよう。男性陣の無神経すぎるセリフの数々に「自分も無意識にこうなのかな?」って思うと、ある意味ホラー。この生きづらさがリアルと考えると、それを阻害す>>続きを読む

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.5

美味しい食べ物でハッピーになることはやはり大事ですね、料理欲が上がりました。二人の世界も大事にしながら、現実からも目を背けず誠実に生きる姿。一緒にいれることの喜びが溢れ出てて、少し共依存っぽいところも>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.5

美しく迫力ある牧場風景に終始漂う不穏な空気、淡々と物語は進むも、観終わると重厚な余韻に包まれる。多くを語られることはしないが、登場人物それぞれの内に押し込んだ心情がふとした表情に滲み出る。クーリエ、モ>>続きを読む

茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)

3.5

権力によるキリスト教への弾圧、熱心な信徒である学者が流罪の地で出会った若き漁師、学ぶ喜びを分かち合い、学問≒生きる意味を求めて共に歩んだ道のりと師弟の絆。政治腐敗が蔓延り民が喘ぐ時代に分け隔てない世を>>続きを読む

アストラル・アブノーマル鈴木さん(2018年製作の映画)

3.5

承認欲求が人一倍強く、常にフラストレーション全開な鈴木さん。低音ボイスで喚き散らしたり、大暴れなダンスをしたり、オフビートで描かれる、程よくぶっ飛んだ日常も嫌いではない。一人二役、松本穂香さんの挑戦的>>続きを読む

皮膚を売った男(2020年製作の映画)

4.0

背中を差し出し"アート作品"となった男が手にしたのは自由か不自由か。シリア難民問題、格差、人身売買とアート、自由とは何か、色々と考えさせられるし、衝動的で繊細な主人公の一途なラブストーリーとしても面白>>続きを読む

コントラ KONTORA(2019年製作の映画)

3.8

急死した祖父が遺した第二次世界大戦時の日記と後ろ向きに進む男。喪失感と閉塞感を抱えた高校生のソラは日記と男との出会いを契機に過ぎ去った家族との時間を見つめ直していく。過去への回帰から未来に思いを馳せる>>続きを読む

ミュジコフィリア(2021年製作の映画)

3.0

そこにあるものを音として感じ、無から有を生み出す創造力、言語を超えて通じ合う瞬間といった場面は非常に興味深かった。冒頭から期待が膨らむも、入り込みたいところで、後一歩入り込めなかったのが残念。観終わっ>>続きを読む

みをつくし料理帖(2020年製作の映画)

3.8

美味しそうな料理と松本穂香さんを眺めて、ほのぼの映画もいいなぁと思ってたら、途中から切なすぎて号泣してました。儚げな奈緒さんの演技もよくて。やばい客ばかりやと思ってたら皆結構いい人で笑った、松山ケンイ>>続きを読む

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

3.6

一つの出来事で自分のいる世界が脅かされることもあるけど、一つの曲や出会いに救われて、新しい世界が開けることもある。押し潰されそうな思春期の閉塞感の中で、寄り添ったり、共感したり、安全地帯のあることの大>>続きを読む

リスペクト(2021年製作の映画)

3.7

アレサ・フランクリンの波乱の人生。抑圧と解放、信仰と再生、虐げられ、翻弄されながらも、力強く生き抜く一人の女性の魂の叫び、圧巻の歌声。セッションから次々と生まれる名曲は鳥肌もので、特に三姉妹が最高でし>>続きを読む

リトル・ガール(2020年製作の映画)

4.0

小さい彼女が周囲に気を遣いながら、気持ちを胸に押し込めて涙を流す姿に胸が締め付けられる。シンプルな願いを叶えるために、これから先の人生を覚悟しないといけない社会。自分にも無意識な不寛容があるのではない>>続きを読む

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

30歳を目前に控えるジョナサン・ラーソンの半生。無常に過ぎさっていく時間、夢に向かい納得のいく結果を出せていない焦りや葛藤、彼の胸の内が音楽となって溢れ出る、歌声に何度も心揺さぶられた。傷つきながらも>>続きを読む

おいしい家族(2019年製作の映画)

3.5

母の三回忌で実家に帰ると父が母に!背景はそこまで語られないけど、美味しいご飯を食べて、笑って、元気でいること、生きている、それだけで嬉しいんだよ、って全力で存在を肯定してくれる、そんな優しさで溢れてる>>続きを読む

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.5

キラキラ映画と思いきや、脆いところをチクチク突いてくる、なかなかに生々しい映画。なりたい自分と、なれない自分、ジレンマを抱える部分は共感。だからこそ、"どんな自分も自分"とフラットに割り切るポンちゃん>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

4.0

幻想的なひと夏の冒険、じゃれあってたあの頃の一場面が懐かしく思い起こされる。プール、駅のホーム、勝手に友達の家に上がり込んでゲーム、皆んなで見上げた花火、忘れられない淡い思い出。子どもたちの会話が妙に>>続きを読む

PicNic(1996年製作の映画)

3.5

精神病院から外に出ることを禁じられた3人が病院と街の間に立つ塀の上に居場所を見つけて冒険する話。画のインパクトが凄い、表現が突き抜けてて、幻想的で鮮烈、絵になる美しさ。虚構と現実の狭間、ヒリヒリしてて>>続きを読む

undo(1994年製作の映画)

3.5

山口智子と豊川悦司。縛ってるのか、解いてるのか、縛ってるのに「ちゃんと縛ってよ」はやばい。最初から最後まで縛り続ける、満たされない愛の苦悩が滲みでてて切なく、そしてエロい。亀が...。短編を続けて観て>>続きを読む

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

4.0

終始理解不能で、どうなるか全然展開読めないし、ホラーなのかコメディなのか、最後ちょっと良い感じだし、めっちゃ面白かった。佐藤江梨子も凄いけど、永作博美と妹ちゃんも負けず劣らずでインパクト凄い。丸く収ま>>続きを読む

ハッシュ!(2001年製作の映画)

4.0

ゲイカップルと子どもが欲しい女性、登場人物皆がどこか埋まらない孤独や生きづらさを抱えていて、それが繊細な人物描写から伝わってくる。重いシーンもあるけど、不思議と笑えて、優しい気持ちに。朝のコーヒー、鍋>>続きを読む