ちゃりおさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ちゃりお

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ノクターン(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

他作品の名前を出すのは行儀が良くないが『ノクターン』は『セッション』が真に迫る描写で訴えた音楽に掛ける犠牲を、ホラーの文脈にのせた、という感じ。だがその過程が超常的なので人間の泥臭さとどうしようもなさ>>続きを読む

オーディション(2000年製作の映画)

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久しぶりに映像で吐き気が喚起された。グロテスクな描写というのはただ邪悪なだけでは撮れない業が深いものなので、これを作った人間がいるという作品の外側にある恐怖もまた見どころだ

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

バランス感覚に優れたエンタメに振ってくれる、という信頼感があるので気楽に観れて映画リハビリにちょうど良かった。

そしてホラーのロケーションというのは本当に多様だ、という学びもあった。というか恐怖の対
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音楽(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

とても良かった。感想の言語化を放棄するのが正解とも思えるような、原始的な力に溢れて、それでいてしたたかな作品だった。

平凡というか平坦な絵のタッチは映画の終盤でその効果をシステマティックに発揮するし
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

マトリックスシリーズは世界への不信感を隠さない陰謀論的な作品であった。有名なレッドピルのシーンは真実を求める陰謀論者と、嘘の世界に安寧を求めるシープルとを対立させ、区別する儀式として陰謀論者に利用され>>続きを読む

時をかける少女(2006年製作の映画)

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完成度の高さに圧倒された。アニメーションはこの世に存在しない理想を体現する1つの手段であり、この作品が一つの理想の世界を作り上げている。

無駄がなく全てが調和していて、現実が入り込む隙のない完璧な作
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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最初は冷やかし程度の怖いもの見たさで、この映画を再生した。そして途中までガハハと笑って見ていた。和やかで知的でユーモアのある討論を楽しんでいた。

しかし、芥さんが退場したあたりから辛くてしょうがなく
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分にはこの映画は敗北の物語に思われた。ラストシーンの居心地の悪さこそ苦い敗北の証だろう。

物語の終わりに比較的普通な生活を送る彼らはそれまで培ってきた世界に対する批判的思考を、今度は自分に向けるこ
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ウィッチ(2015年製作の映画)

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『キャリー』『サスペリア』『ミッドサマー』あたりのエッセンスを感じる1630年代のキリスト教ホラー。告解ってDVした後に急に優しくなる、みたいなのと同じ効果があるんだな、と思った。

そうやってキリス
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『クリーピー』を観て納得できず、「自分は実は黒沢清が嫌いなのではないか」と思って続けて観たが

最高〜〜〜

となってしまった。黒沢清好きだ。

特有の馬鹿らしさや、戯画化が光る。冒頭からなんとユーモ
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

なんだか露悪的な撮られ方が多くて、「本当に黒沢清が監督?」と思ってしまった。

エンタメに寄りすぎていて、少し苦手

ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

教授と教え子の不倫、という俗っぽい形式が最初に提示され訝しむ。しかし、その後彼らが紡いできた過去と、計画された未来を通して彼らの人間性というものが緻密に描かれる。

それは決して一面的なものではない。
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劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

この映画を見て流した涙が、どのような感情の発露を意味するのか自分自身にすら分からない。

犠牲者への哀れみか、喪失感か、友情の美しさか、歪ながらも芯を持った愛にか、冒険心の真っ直ぐさにか。

それらは
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エクソシスト(1973年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

全く予想していなかったパッションがこの映画にはあった。ホラー映画という枠でこの映画を語るのには不十分だ、そればかりか消耗品として履いて捨てられる娯楽作品とも並べて語られるべきではない。

この映画は前
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

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ライティングの教科書としてよく紹介されているイメージの作品。特にネオンなどの人工の光でしかあり得ないタイプのライティングのお手本だ。ビジュアルは最高水準と言って良い。

肝心の内容だが、個人的には特に
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犬鳴村(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

作品には「何か」に対して「肯定的・否定的」に描くという性質が必ず存在する。

この作品にはそれがない。少数民族的に描かれた犬鳴村の住人を、人格を持った人間として肯定的に描いたかと思うと、最後は呪いとし
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ゾディアック(2006年製作の映画)

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某動画でライティングのお手本として紹介されていたので鑑賞。シーンの雰囲気に応じてさりげなく変化するライティングは、あまりに自然すぎて勉強する意識を保てなかった。

現実の出来事と感じさせないほど刺激的
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

プロの技術と圧倒的な物量で構築された映像は反則。冒頭のカイジュウ紹介映像とメカゴジラが出た時は最強になった。

ノリがB級なのは良いのだけど陰謀論者が正しいものとして描かれていて、その危険な無邪気さに
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