Yuichiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年製作の映画)

4.6

今の日本の平和を支えるのは日本以外の他国の犠牲であり、現代の日本人は虚構の平和を生きている。自らの力で守れない平和に何の意義があるのか。都市はまるで蜃気楼のようで、人間が生きているというリアリティがな>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

4.1

神に定められるべき運命を人の生み出した科学技術によりコントロール出来るようになったら…


優勢思考は社会の仕組みとして合理的であるがその社会では個人の可能性は許容されない。
主人公は科学的データで定
>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.5

架空の現代、日本では高齢化対策の解決策として、75歳以上の高齢者に安楽死をする権利を与えるPLAN75が認められた。この制度は超高齢化社会の諸問題に対する抜本的解決策として歓迎ムードに包まれる。合理的>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

運命を知っても前を向いて生きなくてはならない。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

他者に利用されるための機械。彼の思考や記憶は全て偽物であるが、それを知っても生きてゆくしか無い。

2012(2009年製作の映画)

4.3

科学の通用しない神話的暴力
神のような力(科学)を持った人類も自然には勝てない。それでも生きようと必死にもがくか神に祈るか、本作では後者は死に絶え生きようともがいた者が生き残った。

神の裁きを逃れる
>>続きを読む

THX-1138(1971年製作の映画)

4.2

管理社会の成れの果て、人名さえも番号で管理される近未来。合理化の下、人間はコンピューターに管理されながら地下に住み着く。神父や警察は機械で出来ていて平等で画一的にふるまう。すべてが均一化した世界で人間>>続きを読む

トータル・リコール(1990年製作の映画)

3.9

記憶を創造出来るようになった後の価値観。リアルな体験に意味がなくなって行く、本物の体験に近いから。
ウソの体験、偽物でも本物と同じ効果を得られるならそれでも良いのか?
設定は非常に面白いのに筋肉で全て
>>続きを読む

機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

4.4

東京湾を埋め立てる大規模プロジェクト「バビロン計画」とそれを支えるロボ「レイバー」(労働者)が活躍する近未来を描く。近未来を描く一方、舞
台はほとんど90年代の東京である。現実の生活が見える旧市街とま
>>続きを読む

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.4

深い信仰心を持つ善良な人々が何故死んでゆくのか、それに対し何故神は沈黙するのか?

異文化に土足で踏み込み信仰を広めようとするイエズス会の無神経さ、他信仰を認めない一神教的考えは特に日本では受け入れ難
>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.7

大叔父の創った世界は破綻しかけていた。一人で積み上げてきたユートピアは時を重ねるにつれて矛盾が生じてくる。住人であるセキセイインコたちはまるで人間社会のような階層社会を作り出し、ペリカンは飢えに苦しむ>>続きを読む

A.I.(2001年製作の映画)

4.4

人工知能は愛を感じるか?

自我があれば人と変わらないのか?

人間は科学によりにより創造主になり得る 

人間性を失う人間と人間性を獲得するAI

科学革命の終着点として人類滅亡後にもAIは生き続け
>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

4.2

古典技術を使用した舞台演出
古都とロック
人の熱気
歴史解釈の新しい形

メトロポリス(2001年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

「人とロボットの共存都市」と言われているメトロポリスだが、実際にはロボットは人間に酷使され、ロボットに仕事を奪われた労働者は都市の下層部に追いやられていた。


ディストピア化されたユートピア
(世襲
>>続きを読む

家族ゲーム(1983年製作の映画)

4.3

「東京物語」(53年)で近代化により失われた血縁の絆を描いてから30年。家族の形態は核の状態でも保つことが難しくなっていた。本作に登場する家庭の食卓は古典的な家族のように、向かい合って座るのではなく、>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.4

自分の中の正義を定義する勇気
人のために力を使う自己犠牲の精神
力を持つものの使命

CASSHERN(2004年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

人はそれぞれ他者であるので皆の願いは同時に叶わない。
本作における登場人物はそれぞれにおける大義名分の元、生への執着と言う個人の願望のために動く。しかし人は皆他者であるので、同じ目的を目指すものでもそ
>>続きを読む

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

4.3

優生思想に陥るシャア
結局はエゴで動く、結果としてはろくな目に合わない。