マヒロさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

千年女優(2001年製作の映画)

3.5

小さな映像製作会社の社長である立花は、大手映画会社“銀映”のスタジオ解体に伴い、かつての所属女優である藤原千代子へのインタビューを取り付ける。滅多に表に出ない千代子が取材を受けたのは、立花が彼女の思い>>続きを読む

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

3.5

人里離れた親戚の家に越してきた母親と姉妹の三人家族だったが、突然侵入してきた不気味な二人組の男に暴力を振るわれ、なんとか撃退するものの心に深い傷を負うことになる。十数年後、小説家として大成し家を離れて>>続きを読む

現金に手を出すな(1954年製作の映画)

3.5

ギャングのマックス(ジャン・ギャバン)は、年をとり引退を考え始め、最後の仕事として空港での金塊強奪を成功させる。ほとぼりが冷めるまで金塊は隠しておく予定だったが、相棒のリトンがうっかり自分の情婦にその>>続きを読む

美女と野獣(1991年製作の映画)

3.5

街で評判の美女ながら読書にしか興味がなく変わり者扱いされているベルは、町に行ったきり帰ってこない父を探しに行った先で世にも恐ろしい野獣と出会う。自らの城に迷い込んでしまった父を捕らえていた野獣に対し、>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

アメリカでコインランドリーを経営する中国系移民のエヴリン(ミシェル・ヨー)は、税務署の監査対応に追われる上に、お人よしでやや頼りない夫のウェイモンド(キー・ホイ・クァン)、反抗的な娘のジョイ(ステファ>>続きを読む

召使(1963年製作の映画)

4.0

上流階級の男・トニー(ジェームズ・フォックス)は、アフリカに都市を建設する事業のために長らくイギリスを離れていたが、結婚のために帰国したばかりだった。新しく借りた家での暮らしを手伝わせるためにバレット>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.0

第二次大戦中のとあるヨーロッパの国で疎開先の家で暮らす少年は、ひょんなことから家を失い放浪の身となってしまう。両親を探して彷徨う少年は、様々な大人と出会いその悪意に触れることになる……というお話。>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.5

1980年代のイギリスで、映画館“エンパイア”で働くヒラリー(オリヴィア・コールマン)は、仕事仲間との仲も良好だったが、劇場支配人のエリス(コリン・ファース)のことで悩みを抱え込んでいた。そんな中、新>>続きを読む

民衆の敵(1931年製作の映画)

4.0

友達のマットと一緒に悪さばかりしている少年トム(ジェームズ・キャグニー)は、チンピラの強盗に付き合ったことから犯罪者への道を進み始める。真面目に勉強し働いていたトムの兄・マットは弟のことを嗜めつつも心>>続きを読む

エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア(1994年製作の映画)

3.5

『エルム街の悪夢』一作目で主人公・ナンシー役を務めたヘザー・ランゲンカンプは、監督のウェス・クレイブンより『エルム街』の新作に出ないかと打診されるが、最近映画での出来事を彷彿とさせる怪現象に悩まされて>>続きを読む

エルム街の悪夢/ザ・ファイナルナイトメア(1991年製作の映画)

2.0

とある児童養護施設に、記憶喪失状態で街を彷徨っていた少年ジョンがやってくる。施設でカウンセラーとして働くマギーは、ジョンが話す悪夢の話が自分が見る悪夢と酷似していることに気がつき、興味を持った彼女はジ>>続きを読む

さすらいの用心棒/暁のガンマン(1968年製作の映画)

2.5

ある目的から鉱山で働き金を貯めていたハリー(マリオ・アドルフ)は、酒場で出会った流れ者の男ティム(ジュリアーノ・ジェンマ)と意気投合し、銀行に金を預けることを提案される。すっかりその気になりティムの言>>続きを読む

忘れられた人々(1950年製作の映画)

4.0

不良集団のリーダーであり感化院に入れられていたハイボは、脱出し仲間の前に再び姿を現すと、盲目の道化師を襲い金を盗むなどすぐに悪事を働き始める。そんな中、自身が感化院送りになるきっかけとなった密告をした>>続きを読む

エルム街の悪夢5/ザ・ドリームチャイルド(1989年製作の映画)

3.5

前作でフレディを撃退した少女・アリスは、恋人のダンの子を身籠っていたが、それと共に再び悪夢を見るようになっていた。周囲で犠牲者が出始める中、フレディの狙いが自身の子の身体を乗っ取ることだと気付いたアリ>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.0

アントマンことスコット・ラング(ポール・ラッド)は、アベンジャーズで活躍した頃の話を自叙伝にするなどやや調子に乗りつつ、そんな父に憧れてやや暴走した正義感を持ちがちな娘のキャシー(キャスリーン・ニュー>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.5

1920年代のハリウッドで、メキシコ系の青年マニー(ディエゴ・カルバ)はいつか映画製作に携わることを夢見ながら雑用仕事に精を出していた。あるハリウッドスターのパーティに手伝いに行った際に女優のタマゴで>>続きを読む

PTU(2003年製作の映画)

3.5

深夜の香港の街で、チンピラとちょっとしたいざこざを起こしたサァ刑事(ラム・シュー)はその最中拳銃を紛失してしまう。チンピラに盗まれたと考えたサァ刑事は同僚であり機動部隊の隊長であるホー(サイモン・ヤム>>続きを読む

ブラック・イナフ?!?-アメリカ黒人映画史-(2022年製作の映画)

3.0

アメリカ映画における黒人の活躍について、ハリウッド映画黎明期から“ブラックスプロイテーション”と呼ばれる黒人映画ブームの頃までを追っていくドキュメンタリー。

サミュエル・L・ジャクソンやウーピー・ゴ
>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

アイルランドの孤島・イニシェリン島で暮らすパドリック(コリン・ファレル)は、いつものようにパブで友人のコルム(ブレンダン・グリーソン)と酒を飲み交わそうとするが、突然絶縁宣言を叩きつけられる。何の心当>>続きを読む

エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃(1988年製作の映画)

3.0

前作でフレディからの襲撃を生き延びたクリスティンだったが、仲間からの警告により再びフレディが生き返りエルム街の子供達を狙っていることを知る。そんな中、クリスティンの友人であるアリスも標的となるが、彼女>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

3.5

戦時中、世の中に絶望して弱りきっていた高校生の周作(長門裕之)は、彷徨う中で秋津温泉という旅館に辿り着く。病に倒れる周作を女将の娘・新子(岡田茉莉子)が看病し、やがて二人は密かに思いを寄せ合うが、女将>>続きを読む

エルム街の悪夢3/惨劇の館(1987年製作の映画)

3.5

エルム街に住む高校生のクリスティン(パトリシア・アークエット)は度々謎の男が現れる悪夢に悩まされており、夢遊病のように自身を傷つけてしまったことをきっかけに精神病院に入れられることになる。そこでは同じ>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

9世紀、オーヴァンディル王の息子である王子アムレートは父の跡を継ぐべく儀式を進めていたが、王の弟である叔父のフィヨルニルの裏切りにより王は殺され、アムレートは辛くもその場から逃げ出す事しかできなかった>>続きを読む

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

4.5

出納係として働く冴えない中年男性・クリス(エドワード・G・ロビンソン)は、ある夜道で男に言い寄られる女性を見かけ反射的に助ける。女性はキティ(ジョーン・ベネット)と名乗り、妻とうまくいっていないクリス>>続きを読む

ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

3.5

19世紀のアメリカにて、森の中にある士官学校で士官候補生が首を吊られた上に心臓をくり抜かれて殺されるという残虐な事件が起こるが、在学生の死というスキャンダルを隠すため、学校は警察ではなく近くに住む元刑>>続きを読む

獣人(1938年製作の映画)

3.5

機関士であるジャック(ジャン・ギャバン)は、発作的に暴力を振るってしまう奇妙な衝動を抱えており恋人との結婚も諦めた過去があった。ある日、彼が乗り合わせた列車内で痴情のもつれによる殺人事件が起こり、犯人>>続きを読む

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

1.0

“ヒトラー学科”の教授であるジャック(アダム・ドライバー)は、自身の連れ子と再婚した妻のバベット(グレタ・ガーウィグ)と共に暮らしていた。バベットが隠れて謎の薬を服用していることを知りそれを探ろうとす>>続きを読む

オリバー ニューヨーク子猫ものがたり(1988年製作の映画)

2.5

ニューヨークの片隅に兄弟と共に捨てられていた子猫は、フェイギンというはぐれものの男のもとで暮らすドジャーという犬に拾われ、なんだかんだで彼らと暮らすことになる。彼らの生業である盗みの仕事を教わろうとし>>続きを読む

ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり(1985年製作の映画)

4.0

マサチューセッツの医大に、スイスの医大からウェストという学生がやってくる。ウェストはスイス時代に死体を蘇らせる血清を作り出しており、何とかその効能を確かめようと、ルームシェアをすることになった同級生の>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.5

個人的に一番好きな映画音楽家であるエンニオ・モリコーネのドキュメンタリーで、映画音楽に着手する前の歌謡曲で才覚を表した頃から、晩年の仕事までを総浚いする内容たっぷりの作品。

生前の本人インタビューの
>>続きを読む

蛇の穴(1948年製作の映画)

4.0

精神病を患い記憶障害を起こすヴァージニア(オリヴィア・デ・ハヴィランド)は、夫であるロバートの事すら忘れ去ってしまっていた。何故そこまで追い詰められるに至ったか、ロバートは彼女の主治医であるキックに語>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

3.5

長屋が集まる郊外の住宅街では、大相撲に夢中な子供たちが唯一テレビのある若夫婦の家に入り浸って勉強をサボっていたり、町内会の支払いについてちょっとしたいざこざがあったりと、ちょっとしたトラブルが密かに巻>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.0

ハリウッド映画の“音響”にまつわる発展とその魅力について語られたドキュメンタリー作品。

“音楽”については劇中でも目立つし取沙汰されることも多いけど、今作では効果音や声なんかの“音響”についての裏側
>>続きを読む

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

3.0

ハンガリーのとある閉塞的な村で、死んだと思われていたイリミアーシュという青年が帰ってくる。堕落した生活を送っていた村人たちは、イリミアーシュの甘言に乗せられ村を出る事になるが……というお話。

7時間
>>続きを読む

ウエスト・エンド殺人事件(2022年製作の映画)

2.0

アガサ・クリスティ原作の『ねずみとり』の舞台中、映画化を進めていた監督が何者かに殺害されるという事件が起きる。捜査にあたるスコットランドヤードのストッパード(サム・ロックウェル)とストーカー(シアーシ>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.5

イタリアの避暑地で家族と過ごすエリオ(ティモシー・シャラメ)の元に、考古学者である父の助手としてオリヴァー(アーミー・ハマー)がやってくる。自信家なオリヴァーに最初は反感を抱くエリオだったが、やがて彼>>続きを読む