阿部寛、中井貴一らベテランの安定の演技に支えられて、多くの若い俳優がのびのびと熱演している感じだ。
高校生役の松坂桃李、菅田将暉、山崎賢人は、一瞬誰だがわからなかったぐらい初々しい。
松坂桃李は、青柳>>続きを読む
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『ピストルオペラ』を観ようかな?と思い、その前に基になっている作品だということで観てみたが…。
ストーリーがあるのやらなんやら、よくわからない。ご飯が炊ける匂いが好きな殺し屋、家の中ではすぐ裸になるそ>>続きを読む
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ヒキタさん役の松重豊がとてもいい。彼のキャラクターで、面白さのほとんどが上手くいっている気がした。
私は今まで、必死で妊活する夫婦に対して「そこまでしなくても、子どもがいない夫婦だって、それはそれで>>続きを読む
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馬鹿馬鹿しいシーンもあるが、とても面白かった。
顧客ごとのオムニバス形式かと思いきや、きちんとそれぞれが自然に繋がっていて「あ~、そうきたか」と思わせる。
コメディだが、社会風刺が効いていて、「謝罪」>>続きを読む
原作本をちょっとバカにしていたが、ごめんなさい、いい話だった。泣けた。
こんな酷い父親なのに(だからなのか)、三人兄弟が素直で健気にお互いを思い合って生きている。
三人の中で最年少でまだ中学生の裕の、>>続きを読む
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40年近く前の作品。
ボケ・痴呆→認知症と言い方は変わっても、家族が抱える問題の本質は、大きくは改善されていない。
長男の妻の・桂子(十朱幸代)が本当に気の毒だった。あんなに献身的に舅の介護をしてい>>続きを読む
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昭和20年、84日間にわたった沖縄戦ーーー自分たちの暮らす土地が戦場になるという悲劇。
なのに、本土を守るという意志が辛い。
まだまだ半分子どもの中学生たちが、戦火の下命を賭けていたことが悲し過ぎる。>>続きを読む
約30年前の作品なので、法律的なことは多少変化しているかもしれないが、コメディとは言えなるほどと思わせる作品だ。
実際に中学校でこんな裁判をすることなど不可能だと思うが、実行への流れがリアルに描かれているのは、さすが宮部みゆきだ。
原作に忠実に丁寧に描かれていると感じた。
高倍率のオーディションて選ばれたという中学生たちは、さすがリアルな演技だ。
宮部みゆきは、現代(当時)の中学生のカーストや立ち位置に詳しい。
しかし、前篇の終>>続きを読む
いつもながら人間関係が複雑過ぎて、ついていけなくなりそうだった。
この人にそんなことが実行出来るか?と突っ込みどころはあるが、奇想天外な展開はさすが横溝正史だ。
横溝正史と奥様の特別出演はご愛嬌だが、>>続きを読む
平安時代のお公家様でもないのに、何故みんな眉毛がないのか? 眉毛がないと物凄く不気味だ。
本木雅弘の、雪雄と捨吉の(双子の)二役の熱演・怪演が見事だった。
リリー・フランキーの映画初出演作。
今でこそ、個性的な名優であるリリー・フランキーだが、元々はイラストレーター。この作品ては、まだまだ芝居がぎこになくて初々しい。
塚本晋也も、映画監督なのに俳優もこな>>続きを読む
まだ、野暮ったさの残る若き日の関根恵子が初々しい。
夫に先立たれた母親と病の床に伏す姉の貧しい生活を、工場勤めの少ない給料の中で支えている少女。
単調な貧しい暮らしの中で、初めて男の優しさに触れて、そ>>続きを読む
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お役所仕事や事なかれ主義への批判が、厳しい目で描かれている。
主人公は、役所の誰に認められなくても、市民たちが喜んでくれたことで、公園が完成して満足だったろう。
他人に認められなくても、自分はこれをや>>続きを読む
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妻の死は悲しいけれど、静かな感動が残る作品だった。
野村周平の演技がなかなか良かった。
佐藤浩市は、カッコいいビジネスマンや刑事などより、どこかダメな男の役の方が、やっぱり好きだなぁ。
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綾野剛と松田龍平がW主演という、それだけで観てしまった。
この二人は、凄く美形というほどではないのに、不思議な色気がある。役柄の振り幅も広い。
綾野剛は、役柄によって七変化する。松田龍平は、いつも同じ>>続きを読む
「新・雪国」というから、川端康成の「雪国」を現代に置き換えてリメイクした作品かと思ったら…。
全く別の作品だと考えた方がよい。こんな題名にするから期待してしまう。
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ジョン・ローンは、それまでの“ジゴロ”や“チャイニーズマフィア”等と全く異なる、皇帝から戦犯までの溥儀の生涯を、リアルに緻密に演じきった。
皇帝溥儀の激動の生涯…溥儀は、どれだけの孤独と責任を感じて>>続きを読む
なんでもない普通の家庭の下世話な問題も、向田邦子の手にかかると高尚な?ホームドラマに見えてくるから不思議だ。
かかとのひび割れ、Cotyの口紅、割れる生卵、料理…等など小道具の使い方が心憎い。
杉村春子、沢村貞子、三宅邦子…はもちろん、どの俳優もリアリティー溢れる演技が素晴らしい。
日常の何気ない家族やご近似の出来事を描いているだけなのに、クスッとしたりほっこりしたり…。
【2023年12>>続きを読む
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オスカー・シンドラーが実在の人物というのが凄い。
そして、シンドラーが当初は、人格者でも英雄でもなく、女と酒好きの金儲け主義者であったことをきちんと描いていることが、映画全体にリアリティーと深みを与え>>続きを読む
原作は大好きな小説。
やっと映画を観ることが出来た。
爽やかて温かい気持ちになる作品だ。
落語、寄席、浅草、隅田川…大好きで馴染みのあるものがたくさん登場するのも嬉しい。
キャスティングも原作のイメー>>続きを読む
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健さんは海の男が似合い、もちろん格好いい。健さん演じる修治を取り巻く二人の女性、いしだあゆみの強さ、田中裕子の儚さが対極に位置していて、どちらも美しい。二人がスクリーンに共存するシーンは、凄い緊張感が>>続きを読む
面白かった…というより“勉強になった”と言うべきだろう。
これまで数多くの小説・映画・ドラマ…で、警察・検察・裁判官・弁護士…を扱った作品を観て(読んで)きたはずなのに、この作品で初めてわかったことが>>続きを読む
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萩原健一22歳、岸惠子40歳(役では35歳)。
斎藤耕一監督の世界観溢れる、フランス映画のような切ないラブストーリー。ただし、舞台は暗い日本海沿いの町や列車の中で、決してお洒落ではない。
エキゾチッ>>続きを読む
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前日『共喰い』を観たが、奇しくも田中裕子と光石研がこの昨日にも出演しており、(当たり前だが)全く違う人物で、その演技力に驚嘆した。
次郎のとった行動は、違法だし健康被害もあるし決して許されることでは>>続きを読む
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『彼らが本気で編むときは、』『ミッドナイトスワン』のアメリカ版とも言うべき映画か。
邦画の2作ではトランスジェンダーだったが、こちらはゲイ。そして大きく異なるのが、子どもに知的障害があるということ。>>続きを読む
実話に基づいた話というのが凄い。あのような状況で、偶然や幸運もあったとは言え、よく生き延びられたものだ。
ドイツ人将校は、何故、潜れていたシュピルマンを見逃し、差し入れまでしたのか? でも、実際にそ>>続きを読む
いつもながら、東野圭吾のストーリー展開はさすがだ。離ればなれの土地の、全くの他人と思われる人の事件が、どんどん繋がっていく。
加賀恭一郎が日本橋署に何故ずっと居たのかが明らかになった、確かに完結編だ>>続きを読む
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この作品でもまた、一物理学者てある湯川に捜査情報を漏らしていいのか…というツッコミはさておいて。
母と娘(と実の父親)の抱える秘密。父の抱える秘密。それぞれの秘密が繋がって真実が見えてくる。
視聴者>>続きを読む
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久しぶりにまた鑑賞。
『疑惑』は、この映画以外にも、何度もテレビドラマ化されているが、やはりこの映画版が最高だ。
球磨子役は、桃井かおりの右に出る者はいないと思う。
球磨このによる保険金目当ての殺人>>続きを読む
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実話に基づいた話。それも文化大革命期の中国の話だから1960年代……本当にフランス人の外交官の男が、中国人の女裝スパイの男に、何年間も騙され続けたなんてあり得たのだろうか?
ジョン・ローンはやっぱり>>続きを読む
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原作者の山崎朋子の体当たりの潜入取材?とも言うべき、おサキさんとの同居生活があっぱれなのだが、その原作を丁寧に再現していると思う。
明治末期から大正、昭和のはじめにかけての、おサキの辛い生活。家の貧>>続きを読む
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原作を読んで感動した記憶があるが、映画も良かった。
ハンナとマイケルそれぞれの心情は、理解できるところも疑問に思うところもある。
ハンナは何故書類を書いていない(書けない)のに、罪を認めてしまったのか>>続きを読む
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可笑しくて切なくて、辛くて素晴らしい物語。
我が子を救おうとする父親の愛情が生み出した作り話で、ジョズエは収容所生活を生き延びることができた。
戦争が終わりもう少しというところで、父・グイドがナチス兵>>続きを読む