ゆみモンさんの映画レビュー・感想・評価 - 38ページ目

ゆみモン

ゆみモン

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ぷりてぃ・ウーマン(2002年製作の映画)

4.2

シンプルに面白かった。
出来過ぎのハッピーエンド感はあるが、見終わった人が前向きな気持ちになれる作品だ。
ベテラン女優陣の円熟の演技は、安心して観ていられる。劇中劇は難しいと思うが、リアルでナチュラル
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大地の子守歌(1976年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

親を知らず、山のばばに拾われ育てられ、ばばの死後、13歳で女郎屋に売られ、16歳で盲目になってしまい、お遍路に出た「りん」の生涯が辛すぎる。

撮影当時16〜17歳の原田美枝子が凄い❗
生まれ持った美
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阪急電車 片道15分の奇跡(2011年製作の映画)

4.0

面白かった。有川浩の原作も面白く、映像化に向いていたのだと思う。
ありそうな出来事…。それらを同じ電車に乗り合わせて絡んだりすれ違ったりさせていきながら描く、オムニバス形式が効果的になっている。

しあわせのパン(2011年製作の映画)

3.5

ストーリー的には思いつきそうな話だが、それを演じる俳優たちの素直で確かな演技で、それぞれのエピソードがとても心温まるものになっている。

コメディ的なアクの強さを押さえ込んだ大泉洋もいい。

江戸川乱歩の 陰獣(1977年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

美しくて上品な香山美子が、こんなに妖しくて激しい女性を演じていたのには驚いた。しかも、ばっちりヌードにもなり激しい濡れ場も…。
大江春泥=実は静子夫人が作り上げた架空の作家で、本名とされた平田という男
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悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

4.0

やはりなんだかんだ言っても、この「横溝正史×市川崑」の金田一耕助シリーズは、面白い。
キャストが名優揃いで、見応えがある。多少の田舎の大袈裟感も許せる。

トニー滝谷(2004年製作の映画)

3.0

なんとも不思議な映画だった。
西島秀俊のボソボソとしたナレーションにのって、スライドショーのように場面転換しながら物語が進行する。時折、ナレーションと登場人物の台詞が絡み合う。
イッセー尾形の父子二役
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

3.8

期待していたより面白かった。
真壁六郎太(三船敏郎)がカッコ良すぎる。対して、太平(千秋実)と又七(藤原釜足)の情けなさが滑稽だ。
軍用金を持ち敵国内を横断する同盟国への逃避行は、様々な困難に遭遇する
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女ざかり(1994年製作の映画)

2.8

丸谷才一の原作小説は面白かった記憶がある。
特別出演・友情出演も含めて、超豪華キャストだ。
主演の吉永小百合は綺麗だし、年齢より若々しい。
…なのに、何故かピンとこないと言うか、ストーリーにのめり込め
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台風一家(2011年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

障碍者の性・虐待・雇用、薬物濫用…など社会の闇の問題を取り上げた姿勢は評価できる。
しかし、まさに「台風」のように次々に事件が起こり、せっかくの問題提起が単なる羅列になってしまったようで残念だ。

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人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊(1968年製作の映画)

3.3

海の特攻隊「回天」を描いた映画はいくつかあるが…。
物凄い豪華キャスト、実際の手記に基づいたストーリー、大袈裟過ぎない演出が、悲しみや切なさをそそる。

累 かさね(2018年製作の映画)

3.6

母から譲られた口紅を塗ってキスをすると、その相手と顔が入れ替わるという漫画のような(漫画が原作だからか)魔法?を自分の中に落とし込めさえすれば、娯楽映画として楽しめる。
何より大変なのは、二人の主演女
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カツベン!(2019年製作の映画)

4.1

「キネマの天地」「蒲田行進曲」「虹をつかむ男」「ニューシネマパラダイス」…等など、映画を作る人々や上映する人々の情熱を描いた作品は多い。そして、どれもが熱い映画愛に溢れていて素晴らしいものが多い。
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血は渇いてる(1960年製作の映画)

3.2

約60年前の作品にしては、衝撃的で攻撃的だ。当時から、マスメディアのコマーシャリズム問題?はあったのだ。

女優としての芳村真理を初めて見た。

殿、利息でござる!(2016年製作の映画)

3.5

実話ということに驚いた。
豪華キャストの安定の演技で、安心して楽しめたコメディ。
ただ、如何せんストーリーが地味なので(実行した内容は凄い偉業だが)ドラマチックとは言えないのが残念だ。

在りし日の竹
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チャイナシャドー(1990年製作の映画)

4.2

ジョン・ローンが大好きで、公開当時に映画館で観た。映画雑誌の特集号も買った。
久しぶりに観られて良かった。

ジョン・ローンは、こういう過去のある青年実業家といった役がぴったりだ。
若き頃の佐藤浩市は
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にあんちゃん(1959年製作の映画)

4.5

個人的にこういう話に弱い…💧

終戦直後ではないのに、戦後の高度経済成長の波は地方の炭坑を取り残し、格差は広がる一方の時代。
兄弟姉妹4人が一緒に暮らせることが最大の望み。でも、それさえも叶わぬ運命。
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ふるさと(1983年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

正しい日本の美しい映画。
ダムに沈む村、補償金問題、認知症の親の介護…等などシビアなテーマをいくつも含んでいても、美しい大自然や人々の確かな日常がいいからか。

この作品でも、やはり加藤嘉は素晴らしい
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清作の妻(1965年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

古い日本のムラ社会の在り方がよくわかる作品。

若尾文子は、黙っていると貞淑な良家の夫人…といった美しさだ。が、芝居では妖艶な女にも悪い女にもなる。凄い演技力だ。

愛する清作を自分の側に置いておきた
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山河遥かなり(1947年製作の映画)

4.5

子どもたちの態度や表情で、収容所での生活がどれほど悲惨で残虐なものだったか想像できる。
特にカレル(ジム)役の子役は素晴らしい。どうしたら、あんな演技ができる(させられる)のだろう。
映画だからと言っ
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.2

60年以上前の作品とは思えない、古さを感じさせない軽快な面白さだった。
名作落語をベースにしているので、ストーリーは元々面白いし、台詞回しや物語の展開もテンポが良い。
大人の、粋で洒落の効いた上質な娯
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お受験(1999年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

なかなか面白かった。
矢沢永吉が思ったより芝居が上手くて意外だった。実業団の陸上部のマラソン選手(もう引退間近)という役の雰囲気に合っていた。
田中裕子は、もちろん上手くて可愛い。

ラストランと決め
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

2.4

小説と現実、過去と現在が複雑に交錯した凝った構成なのでしょうが、私にはよくわかりませんでした。

手紙(2006年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

原作小説も読んで感動した。
映画も2度目だが、やはり感動した。
特に山田孝之と玉山鉄二の演技が素晴らしい。
最後に一度だけ直貴と祐輔がコンビを復活させて、千葉刑務所に慰問に行き漫才をする場面……兄役の
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砂の器(1974年製作の映画)

4.2

3回は観たと思うが、必ずと言っていいほど、ラスト近くの加藤嘉の演技シーンで号泣してしまう。

これだけの練られたストーリー、演出なのに、やはり殺人の動機が弱いのではないか?という感想は拭いきれない。私
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秋立ちぬ(1960年製作の映画)

4.3

成瀬作品には珍しい「少年」が主人公の作品。
監督自身の少年時代を反映したという。

主人公・秀男の純朴で健気なこと❗ 母親に捨てられたり、親戚につらくあたられたりしても、耐えていく姿が切なくて愛おしい
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風が強く吹いている(2009年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

原作小説が素晴らしかったので、同様の感動は期待できないだろうと思って観たが…。
こんなベタな青春スポーツドラマにやられてしまうなんて…。
ストーリーも結末もわかっているのに、笑ったり泣いたりドキドキハ
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鬼畜(1978年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

何度観ても、人間の(大人の)弱さ、エゴイズム、狡さ…などに戦慄させられる名作だ。

原作、脚本、演出など…、そして俳優陣の演技力が集結している。

岩下志麻と小川真由美の迫力は凄い。この二人は、逆の配
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.2

それぞれのキャストが良かった。
高良健吾の小学校教師役も、ストーリーの中でも成長していき、だんだん安定感が出てきた。
池脇千鶴のたくましい母親役も良い。彼女は、どんどん役柄の引き出しを増やしていく。
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

重いテーマだが、良い作品だった。
まるで、「森加計問題」を連想させるようなストーリー。よく映画化したなぁと敬服する。まぁ、国としては何を言われても「あれは映画。フィクションだから。」としらばっくれてい
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ひろしま(1953年製作の映画)

4.2

戦後たった8年で、この作品を作ったことが凄い。実際の被爆者の方々を含む、多数の広島市民が俳優とともに演じているからこその凄絶なリアリティー。被爆者の方々は演じるのがさぞかし辛かったことと思うが、少しで>>続きを読む

ふたつの名前を持つ少年(2013年製作の映画)

4.2

実話を映画化したものだと言われなければ、こんな子どもが生き抜けられるはずがない…と思ってしまうほどの過酷な3年間の物語。
いつの時代もどんな場所にも、良い人も悪い人もいる。
ホロコーストの悲劇を描いた
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

4.2

乃南アサの原作が素晴らしいのはもちろん、市原悦子や綿引勝彦らのベテランに囲まれて、林遣都が青年の心情の変化をうまく演じている。
市原悦子の「坊はいい子」という台詞は、何度聞いても泣きたくなる温かさだ。
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舟を編む(2013年製作の映画)

4.4

原作小説は最高傑作だが、辞書編集という地味なストーリーを、どう映像化するのか不安だった。
ほとんどのシーンが、辞書編集部と馬締の下宿という地味さでも、感動的な映画になっていた。

大いなる旅路(1960年製作の映画)

4.4

(当たり前だが)三國連太郎が若々しくて可愛げがある。老け顔なので、30年間以上を一人で演じても、中高年期に違和感がなかった。
実際の汽車を脱線転覆させたシーンは、さすがに迫力があった。
高倉健が、三國
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にっぽん泥棒物語(1965年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

タイトルは「にっぽん泥棒物語」。タイトル通り、義助が泥棒として生きる前半も面白い。
が、泥棒から足を洗い、モグリの歯科医として働き地元の名士となっていく後半がドラマチックだ。
その間に杉山事件の犯人ら
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